唾液が多い・少ない・臭いや粘りがする原因!唾液が出ない時に増やす方法4選(唾液腺マッサージなど)
このページでは、
- 唾液は多すぎても、少なすぎてもダメ・・・
- 唾液が多い時に考えられる原因は?
- 唾液が少ない!出ない時の原因は?
- 唾液に臭いや粘りが出る原因!
- 唾液を増やすにはどうする?(唾液腺マッサージなど)
についてまとめています!
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唾液は多すぎても少なすぎてもダメ!?
唾液が出すぎると臭いが気になったり、だらしなく思われるのではないか、と不安になりませんか?
特にキスの時などは、「唾液が多いと相手に不快感を与えるのではないか」と心配になる人が多い傾向にあります。
しかし唾液の本来の役割は、口の中を清潔に保つことです。
唾液を構成している成分の99.5%は無色無臭の水分です。
残りの0.5%には
- 酵素
- 粘液
- 電解質
などが含まれています。
つまり、唾液そのものは不潔なものでもなんでもないということになります。
逆に、唾液不足はドライマウス(口が乾燥すること)を引き起こし、口腔内で雑菌が繁殖しやすくなります。
その結果、
- 歯周病
- 虫歯
- 口臭
などの原因となります。
したがって適度に唾液が出ている状態というのは健康な証拠なのです。
口臭もそれほど気になるほどではありません。
では、どうして唾液には「不潔」というイメージがあるのでしょう?
それはやはり「臭い」にあると思われます。
唾液の臭いは唾液のそのものの臭いではなく、「洗い流された粘膜」に含まれている雑菌が発生源になります。
通常は唾液が分泌されてもすぐに飲み込むので、口臭として臭いが残るということはありません。
しかし量が多すぎて外に出ているような状態の時は、唾液に含まれている菌が臭います。
それが「不潔」と感じられる原因になっています。
以上のように、多すぎても少なすぎても、それが臭いの原因になり得るのです。
ではまずは、
「唾液が多い時に考えられる原因」から紹介しましょう。
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唾液が多い原因は!?
唾液がいつもより多い場合は、体に何らかの異常が起こっている可能性があります。
原因@:胃腸障害
唾液に含まれている成分には「酵素」があると説明しましたが、この酵素とは主に「消化酵素」です。
胃腸障害が起きて胃の消化機能が不十分になると、唾液が増えます。
これは、口でものを噛む段階である程度(唾液による)消化を促すことで、胃への負担を少しでも軽くしようとしているのです。
胃腸障害を起こす原因としては
- 暴飲暴食
- 刺激物やアルコールを日常的に多く摂取している
- ストレス
- 睡眠不足
などが考えられますので、注意してください。
胃腸障害に関する関連ページ!
原因A:口腔内トラブル
2番目に考えられるのは、
- 虫歯
- 歯周病
などの口腔内トラブルです。
この場合は、口の中の衛生状態を保とうとして唾液が多く分泌されます。
虫歯や歯周病は日本人の8割がかかる疾患です。
日頃から適切なオーラルケアをして、できれば月に一度は歯科で検診を受け、口の中を掃除してもらうようにしましょう。
そうすれば唾液量も適切な状態に戻ります。
原因B:嚥下障害(えんげしょうがい)
三つ目の原因は「嚥下障害」です。
嚥下(えんげ)とは「飲み込む」という意味であり、なんらかの原因でものがうまく飲み込めない状態を嚥下障害と言います。
できるだけスムーズにものが飲み込めるように唾液の量が増えるのですが、嚥下障害を起こす原因としては
などがあります。
原因C:自律神経の乱れ
4つ目の考えられる原因としては
自律神経の乱れ
があります。
自律神経とは、生きていくために必要な「生理活動全体」を制御している重大な中枢神経です。
そのため、ここが乱れると様々な健康被害をもたらすようになります。
また内分泌系の機能障害を起こしやすくなったり、消化器や甲状腺に異常をきたすようになるため、唾液が多く分泌されるようになります。
原因D:唾液過多症(だえきかたしょう)
5つ目の原因として唾液過多症(だえきかたしょう)があります。
もっとも代表的なのが「つわり」であり、妊婦に多い症状です。
突然気分が悪くなり、唾液の量が増え嘔吐する病気です。
妊婦に多いことから、これも自律神経失調の一つだと考えれられています。
※妊娠すると急激に女性ホルモンの量が増えて、ホルモンバランスが乱れることで自律神経失調を起こしやすくなります。
ここまでが、
「唾液が多いときに考えられる原因や病気」についてでした。
続いては
「唾液が少ないときに考えられる原因」についてです。
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唾液が少ない!出ない時の原因は?
まず、唾液が出にくくなる症状(現象)のことをドライマウスと言います。
ドライマウスについては口が渇くドライマウスとは?症状・原因・治療と、改善対策!にまとめていますので、当ページでは簡単な説明にとどめます。
まず、ドライマウスを引き起こす原因としては、大きく「病気以外が原因のもの」「病気が原因となるもの」に分かれます。
病気以外に考えられる原因
- ストレス
- 薬の副作用
- 睡眠不足
- 大量に汗をかいた後
- 寝起き
- 加齢
- 刺激の強いマウスウォッシュやガムの常用
- 過激なダイエット
など
病気が原因となり得るもの
- 顎関節症
- 口腔内の病気(歯周病や口内炎など)
- アレルギー
- 風邪・インフルエンザなどの感染症
- 糖尿病
- 脳血管障害
- シェーグレン症候群
- 更年期障害
- 口腔〜喉にかけて出来るガン
- 加齢
など
またドライマウスになることでおこる健康被害としては
- 口臭
- 虫歯
- 歯周病
などが一般的に考えられ、それ以外にも
- 菌血症
⇒虫歯や歯周病の原因菌が血液に入り込み心臓や脳に悪さをする病気です。
- 睡眠時無呼吸症候群
⇒慢性鼻炎などの疾患がある場合
- うつ病、不眠症、統合失調症などの精神疾患
⇒ドライマウスの不快感や口臭などが原因となります
- 自律神経失調症
⇒ドライマウスのストレスから自律神経の働きが乱れます
などの深刻な病態がありますので、十分な注意が必要となります。
唾液はこのように健康にとって、とても重要な役割があるということを心得ておきましょう。
おすすめ関連ページ!
>>口が渇くドライマウスとは?症状・原因・治療と、改善対策!
なお当ページの最後に、「唾液を増やす方法4選!」について紹介していますので、是非最後までお読みください!
では続いて
「唾液に臭いや粘りが出る原因」についてです。
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唾液に臭いや粘りが出る原因は?!
唾液に粘りや臭いが出る原因として考えられるのは、以下のような場合です。
糖尿病
「糖尿病」になると口の中が粘ついて喉が渇きます。
ではなぜ糖尿病になると唾液が粘つくのか?というと、血液中の糖分が増える事で、唾液の糖分量も増えるからです。
通常ブドウ糖は各細胞のエネルギー源として消費されていきますが、それがうまくいかない糖尿病では分泌液中にもブドウ糖が増えてしまうのです。
唾液中の糖分が増えると、歯周病菌やミュータンス菌(虫歯の原因菌)にとって餌になるため、雑菌が繁殖して口臭の原因となります。
虫歯・歯周病・ドライマウス
これらの口腔疾患では、唾液の水分量が減って粘りが出やすくなり、雑菌を洗い流す事ができなくなるので臭いが強くなります。
胃腸障害
唾液が増える原因として「胃腸障害」を挙げましたが、慢性化すると唾液の分泌量が不安定となり、どちらかといえば唾液の量が少なくなっていきます。
これは消化不良から全身の代謝が落ちる事で、唾液の分泌量が減ることにつながるからです。
唾液が減って口腔内の環境が悪くなると、唾液が粘ついたり臭いが強く成る傾向が高まります。
その他
その他考えられることとして
- 不眠症
- うつ病
- 統合失調症
- 自律神経失調症
- 加齢
- 更年期障害
- 妊娠
- 思春期
などが考えられます。
これらは“精神的なストレス”“加齢”からくる自律神経の乱れが原因で代謝が落ちこみ、唾液が出にくくなって粘りや臭いが出てくるという状態です。
特に「加齢」「更年期障害」「妊娠」「思春期」は、ホルモンバランスが乱れる事で自律神経の働きも乱れがちになります。
では最後に
「唾液が出ない時はこれ!唾液を増やす方法」について紹介します。
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唾液が出ない時はこれ!唾液を増やす方法4選!
上で説明したとおり、唾液は多すぎても問題ですが、それ以上に少ないと深刻な健康被害をもたらすことになります。
そこで「唾液の量が少ないかな」と感じている人は、しっかりと唾液を出すトレーニングをすることをお勧めします。
唾液を出すには以下のような方法があります。
- 唾液を出にくくする原因取り除く
- 唾液線を刺激するトレーニングをする
- 物を食べる時によく噛み、ゆっくりと飲み込むようにする
- 精神的なストレスを溜めない、睡眠をしっかりとる
などです。
それでは一つずつ解説していきましょう。
1.唾液を出にくくする原因を取り除く
まず、「唾液を出にくくする原因を取り除く」についてですが、これは以下に挙げている基礎疾患をしっかりと治療する事です。
その基礎疾患とは
- 胃腸障害
- 歯周病、虫歯などの口腔疾患
- 精神的なストレスからくる「うつ病」や「不眠症」など
- 更年期障害
です。
まずは専門科に行ってこれらの病気をしっかりと治しましょう。
それと並行して、唾液をたくさん出すトレーニングを合わせて行っていただきたいと思います。
2.唾液線を刺激するトレーニングをする!
そのトレーニングとは
- あごの下側のマッサージ
- 食後にガムなどを噛むようにする
- 食事の時はよく噛む事を心がける
です。
唾液線はあごの下に沿うような形で存在しているので、食事前や寝る前にあごの下をやや強めにマッサージします。
下の動画が分かりやすくオススメです。
これだけでも唾液はかなり出てきます。
3.よく噛み、ゆっくりと飲み込む
上記のマッサージで唾液線を刺激しておいてから食事をすると、さらに唾液が出やすくなります。
そしてよく噛んで物を飲み込むようにすれば、食事のときには唾液を出すというパターンが脳に記憶され、唾液の分泌が正常化します。
なお、寝る前にも唾液線を刺激するマッサージが効果的なのは、寝ている間に歯周病菌や虫歯菌などが繁殖するからです。
それを予防するためには寝る前にも唾液線を刺激しておいて、寝ている間も唾液が出やすい環境にするのが効果的です。
なお、オーラルケアの目的でマウスウォッシュを使う人がいますが、この時「刺激が強い=効き目が高い」という認識は間違いです。
ストロングタイプのように刺激が強すぎると唾液線が萎縮してドライマウスの原因となり、かえって口腔環境を悪化させてしまいかねないので、使うなら低刺激性のものを使うようにしましょう。
特に寝る前はあまり刺激の強い歯磨きやマウスウォッシュは使わない方が無難です。
4.精神的なストレスを溜めない!睡眠をしっかりとる!
もう一つ効果的に唾液を出すための方法としては「自律神経を整える」というのがあります。
自律神経は生活パターンや精神的なストレスに強く影響を受けるので、
- 趣味を持ってストレスを解消する
- 生活パターンを見直す
などの注意事項が重要になります。
特に生活パターンの見直しでは、寝る時間と起きる時間をできるだけ一定にするようにしてください。
人間の体は寝ると自律神経の一つである「副交感神経」が活性化し、起きると「交感神経」が活性化するようにできています。
就寝のタイミングと眠る時間を一定にすることで、自律神経のスイッチングがスムーズになり自律神経が整えられていくのです。
こうすることで代謝が上がり、唾液不足だけでなく自律神経失調症やうつ病、不眠症などの精神疾患や更年期障害などの予防、改善にもつながります。
それ以外にも
- 食事は栄養バランスを考えて三食きちんと食べること
- 適度な運動習慣を身につけること
なども、自律神経を整えるには重要なことなので是非実践してみてください。
なお、運動不足の人は一日に30分以上の散歩を心がけるとよいでしょう。
以上が
「唾液を増やす方法4選!」でした。
まとめ!
いかがでしたでしょうか?
唾液は多すぎても、少なすぎても問題であるということが分かって頂けたかと思います。
口腔内の病気だけでなく、胃腸障害でも起こり得るため、「ちょっと様子がおかしいな・・・」と思った場合は早めに病院を受診しましょう。
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