二日酔による寒気や震え、熱、筋肉痛(だるい)、めまい、動悸、しびれ!
原因と対処を知ろう!
また二日酔いなの!?
今回は吐き気や気持ち悪さは無いんだけど・・・
寒気や筋肉痛がひどいの。これって本当に二日酔いかしら?
そうね。その他、二日酔いでは熱やめまいなど症状も出るわよ。
ということで、このページでは
- 二日酔いで寒気・震え・熱が出る原因と対処
- 二日酔いで筋肉痛やだるさが出る原因と対処
- 二日酔いでめまいが起こる原因と対処
- 二日酔いで痺れ(しびれ)が出る原因と対処
- 二日酔いで動悸があらわれる原因と対処
というテーマで、わかりやすく!説明していきます。
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二日酔いで寒気・震え・熱が出る原因とは!?
飲みすぎた翌朝に、二日酔いによって
- 寒気(震え)
- 熱
を起こすことは珍しいことじゃないわ。
では一体、どのようなことが原因でおこるのでしょうか?
これらには、体が持つ体温調整機能が関係していると考えられます。
まずは「寒気や震え」が来る
自律神経には「体温を一定に保とうとする機能」が備わっています。
運動したり、夏場の暑い日に体温が上がると汗をかくのもそのためです。
汗をかくのは「体温を下げようとする働き」なのよ。
ではお酒を飲んでいる時はどうか?このときは、運動することもなければ、極端に外気温が上がるわけではありません。
ところが、お酒に含まれているアルコールには血管を拡張させる作用があり、一時的に血流が増すことで体温が上昇します。
お酒を飲むと顔が赤くなり上気する(のぼせること)のもこれが原因です。
なるほどね。
私の場合、赤くなった後は急に白く戻ったりするわ・・・
そうね。それも寒気のメカニズムと繋がるのよ。
アルコールは肝臓の働きで最終的には「水」と「二酸化炭素」に分解されますが、その過程で毒素の強いアセトアルデヒドという物質が生じます。
アセトアルデヒドには、アルコールとは逆に血管を収縮させる作用があるため、アルコールを摂取した後、いったん拡張した血管が翌日にはアセトアルデヒドの働きで急激に収縮してしまい、血流が悪くなります。
血流が悪くなると体温は急激に下がるため、寒気を覚えるのです。
飲んだ後に特に「寒いなぁ」と感じる人は、一旦顔が赤くなった後に通常より白くなっている場合が多いです。
そして「発熱」がやってくる・・・
上記のように、短時間のうちに急激に体温が上がったり下がったりすると、今度は自律神経の体温調整機能に狂いが生じてきます。
飛行機で真冬の日本から、ハワイやグアムなどの常夏の地域に旅行して帰ってくると、風邪をひく人が多いのもこのためです。
体温調整機能が狂うと多くの場合は「炎症」が起こり、体温が上昇することになります。
これは体内に入ってきた異物(ウィルスなどの病原菌)に対して、免疫システムが過剰反応することが原因と考えられています。
体温が下がってしまっては病原菌に対処できなくなるため、緊急時には体温を上げるように元々プログラムされているのです。
したがって、二日酔いという「一時的に体温が下がってしまう緊急事態」に対して体は、体温を上げてその他の病原菌などから体を守ろうとするのです。
こうして二日酔いになると寒気を覚えて、その後発熱するような事態が起こりやすくなります。
なるほどね〜。
発熱する理由は身体を守るためなんだね。
対処法としては、二日酔いが治るまでは安静にしておくことですが、体温が
- 35度以下(低体温症)
- 38度以上(高熱状態)
の時は我慢しないで病院に行くようにしましょう。
このような時は急性アルコール中毒の可能性が高まっています。
(急性アルコール中毒でも、自律神経に障害が生じ体温調整がうまくいかなくなり危険な状態になります)
また発熱時は、こまめな水分補給で脱水にならないように注意しましょう。
解熱剤の使用については、さいごに「解熱剤を使用すべきか?」にてまとめています。
とにかく身体が冷えないようにしましょう。玄関で寝ずに、きちんと「掛け布団」を掛けて寝るように!
続いては「筋肉痛やだるさが引き起こされる原因」について説明するわね。
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二日酔いで筋肉痛やだるさが出る原因とは!?
身体の筋肉痛やだる重い痛みが残るのもつらいわ・・・
筋肉痛は、二日酔いで頭痛が起こるのと同じ原理なのよ。
大量の飲酒で体内の血中アルコール濃度が増すると、大量の「アセトアルデヒド」という毒素が生じ、一時的に血管が収縮します。
そして今度はアセトアルデヒドが分解されると、収縮作用が消えて血管が一気に広がろうとします。
この時に血管周囲の神経を刺激して痛みが起こるのです。
これは二日酔いの頭痛・胃痛などと同じ仕組みだと考えられています。
また、体内に「アセトアルデヒド」が大量に充満している場合は、手足の末端には血液が行きにくく、しびれとともに痛みを生じることがあります。
痛み止めの使用については、さいごに「解熱剤や痛み止めを使用すべきか?」にてまとめています。
「しびれ」についてはこの後説明するわね。
二日酔いで「痺れ(しびれ)」がおきる原因と対処
二日酔いになると
- 震え
- 寒気
- 発熱
- 頭痛
- 吐き気
- 腹痛
- 筋肉痛
など様々な健康被害を起こすようになりますが、これだけではありません。
寒気、発熱とともに起こりやすいのが「しびれ」です。
物が握れなかったり、立って歩くのも困難なほど手足がしびれる場合もあるわよ。
この場合も、最大の原因は「アセトアルデヒド」です。
手足がしびれるというのには以下の3つの原因
- 血流障害によるもの
- 神経障害によるもの
- 運動障害によるもの
がありますが、いずれにもアセトアルデヒドが関与しています。
1.血流障害に関わる
まず血流障害については、
アセトアルデヒドが持つ「血管を収縮させるという作用」
によって引き起こされるため、この毒物が完全に分解されるまでは、血流が悪くなり手足がしびれやすくなります。
この場合のしびれは、正座した後急に立ち上がると足がしびれて動けないのと同じ様に、「ビリビリ」としたしびれになります。
2.神経障害に関わる
「神経障害」によるものは、アセトアルデヒドが神経毒であるということに起因しています。
アルコールとアセトアルデヒドには神経を麻痺させる作用があります。
これによって神経異常を起こし、
- ジンジン
- ズーン
としたような、鈍くて重いしびれや痛みが生じることがあるのです。
3.運動障害に関わる
「運動障害」によるものは、アセトアルデヒドが持つ
血流障害+神経障害
によって起こります。
アルコールがアセトアルデヒドに分解されると、
アルコールが持つ「血管拡張作用」が収まるため、血管が急激に収縮する
のはこれまでにも説明してきた通りです。
急激な血管の収縮は筋肉への血流不良をまねき、冷感を伴ったしびれを生じるようになります。
こうして心臓から遠い手足の指先では、末端冷え性と同時にしびれが起こりやすくなるのです。
「痺れ」への対処方法は何かあるのかしら?
これらのしびれは、アセトアルデヒドが最終的に「水」と「二酸化炭素」に分解されると治まる症状です。
動き回ってしまうと、アルコールを分解する「肝臓」に回るべき血流量が不足してしまい、それだけアセトアルデヒドの代謝に時間がかかってしまいます。
そのため、しびれを生じている時はとにかく体を安静にしてこまめな水分補給を心がける様にしましょう。
じゃあ次は「二日酔いでめまいが引き起こされる原因」について説明するわね。
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二日酔いでめまいが引き起こされる原因と対処!
二日酔いでめまいを訴える人も多いわよね。
これは耳の奥にある「三半規管」に影響が出ているのよ。
二日酔いになるとめまいを覚えるという人も多い様です。
これはアルコールが持つ「麻酔作用」に原因があると考えられています。
お酒を飲むと感情の起伏が激しくなり、気分が大きくなることがあります。
これは手術の時などに使われている「笑気ガス」などと同様に、「神経を麻痺させて興奮物質を増加させ、痛みに対して鈍感にさせる作用」によるものです。
泥酔した次の日に、頭に大きなたんこぶが出来ていたり、身体中にあざができているといった経験をしたことのある人も多いでしょう。
はっ!
昔はしょっちゅうあったわ。
・・・
なによ。今はめったにないわよ。
不思議なことに、酩酊状態ではあざやたんこぶができるほど体を強く打ちつけても、痛みに対して鈍くなっているので、その時には気づきません。
翌日になってアルコールが抜けて初めて痛み出してくるのです。
これはまるで麻酔薬と同じ作用です。
つまり、アルコールとは神経を麻痺させる作用がある神経毒なのです。
この神経毒の作用で三半神経に異常をきたすと、二日酔いの際にめまいや耳鳴りが起こります。
アルコールが分解される過程で生じる「アセトアルデヒド」という毒素には、血管を収縮させる作用があるため、頭部付近の血管が萎縮すると内耳の奥にある三半規管にも悪影響が及びます。
三半規管はとても高度な平衡維持センサーですので、非常にデリケートな作りをしています。
この器官に慢性的な狂いが生じると、
- メニエール病
- 特発性難聴
のような激しいめまいや耳鳴りを伴う難病に発展します。
これらの病気の主な原因は精神的なストレスと言われていますが、ストレスにもアセトアルデヒドと同様全身の血管を収縮させるという働きがあります。
つまり、二日酔いと強いストレスが三半規管に与えるダメージは同等ということになるわ。
もちろん、お酒の量が多ければそれだけ生成される「アセトアルデヒド」が多くなり、三半規管には大きなダメージがあたえられるということになります。
耳の奥にも影響があるとは・・・
対処方法はあるのかしら?
アルコールは飲み始めてから2時間ぐらいでアセトアルデヒドに変わるといわれています。
したがって、飲んでる間に耳鳴りやめまいがしてきたら、アルコール過剰の状態になっているサインなのでその辺でおひらきにするか、アルコールをやめてお茶などのソフトドリンクに切り替える様にしましょう。
すでに二日酔いでめまいが始まっている場合は、身体からアルコールやアセトアルデヒドがすべて分解されるまで安静にしているのが一番です。
二日酔いでめまいがする場合、絶対に車の運転もしちゃダメよ!安静にしておくように!
じゃあ次は「二日酔いで動悸が引き起こされる原因」について説明するわね。
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二日酔いで動悸が引き起こされる原因と対処!
アルコールは
- 急激に血管を拡張させる作用
- アルコールが分解されアセトアルデヒドになると、今度は血管を収縮させる作用
- 神経を麻痺させて自律神経に影響
があります。
この「血管の急激な伸縮活動」は心臓に大いに負担をかけることになります。
また、自律神経に悪影響が出ることで心臓を規則的に動かす信号にも狂いが生じるため、不整脈や頻脈を起こしやすくなります。
不整脈や頻脈が起こると脈が乱れ、動悸や息切れを起こしやすくなるのです。
なるほど。鼓動が早くなることは多々あるけど、心臓に負担が掛かっているとは意識したことがなかったわ。
これは気をつけないと怖いね。
追記:発熱や筋肉痛には解熱剤を飲んで良い?
二日酔い時の発熱や筋肉痛などに対して、市販の解熱剤(痛み止め)を飲んで対処するという方法は有効なの!?
結論から言えば、アルコールは最終的に水と二酸化炭素に分解されるので、それまで安静にしておくのが一番の対処法です。
市販の痛み止めも「薬」です。
薬には有効作用もある反面、「副作用」などの毒性もあり、肝臓や消化器に負担をかけてしまいます。
肝臓はアルコールの分解のためにフル稼働しているために、それ以上の負担をかけるべきではありません。
また、吐き気や嘔吐をしている時はせっかく薬を飲んでも吐き戻してしまう可能性があります。
また頭痛は片頭痛と同じパターンなので、市販の痛み止めではあまり効果が期待できないということもあります。
つまり、「発熱も筋肉痛もやがては治る」ということを信じて、次はあまり飲みすぎないように反省しつつ、二日酔いが治るまでおとなしくしているのが一番得策だと肝に銘じましょう。
ぐぬぬぬぬ。
なお、消化器症状が強い時は「脱水を防ぐため」にいち早く吐き気や嘔吐を鎮めた方が良いので、「胃薬」については飲むという選択肢もありますが、痛み止めについてはできるだけ控えた方が良いでしょう。
さいごに!
日本では一年を通じてお酒をのむ機会がいくつかあるけど、節度をもって嗜む程度で楽しむことが重要だわ。
大量の飲酒は
- 脳
- 消化器(胃腸)
- 心臓
- 肝臓
- 腎臓
などの重要な臓器だけでなく、筋肉などに重大な悪影響を及ぼすリスクが高まるので、適量を守るようにしましょう。
ご覧のアナタも、酒に飲まれてしまうと後で大いなる後悔をすることになるかもしれませんので、ほどほどに楽しんでくださいね。
以下ページでも、二日酔いについてわかりやすくまとめています!
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