扁桃周囲膿瘍・扁桃周囲炎の症状,原因,治療!【写真あり】

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扁桃周囲膿瘍・扁桃周囲炎の症状,原因,治療!【写真あり】

このページでは、

 

扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍の【症状・原因・治療】

 

についてどこよりも分かりやすく説明します。

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扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍ってなに?

扁桃腺炎が酷くなると、扁桃腺の周囲にまで炎症が広がることがあります。

 

これを扁桃周囲炎と言います。

 

そしてさらに進行し、そこに膿が溜まってしまう病気が「扁桃周囲膿瘍」です。

 

下の画像の青矢印の部分に、膿が溜まっているのが分かります。

 

《扁桃周囲膿瘍》

画像出展:urano-ent.jp/

 

したがって、この病気の原因は「扁桃腺炎」であり、中でも炎症反応を強く示す ”急性扁桃腺炎” の後に、炎症が周囲に広がることで発生しやすくなります。

 

急性扁桃腺炎から扁桃周囲膿瘍への進行は、以下の様な流れです。

 

@急性期(症状が強く出る初期の段階)
⇒急性扁桃腺炎

 

A慢性期(症状が一旦落ち着くものの炎症が続く状態)
⇒慢性扁桃腺炎
⇒扁桃周囲炎

 

B急性増悪期(一旦落ち着いた炎症症状が再び強くなる。「発作」とも言う。)
⇒扁桃腺周囲炎急性増悪
⇒慢性扁桃腺炎急性増悪

 

C潰瘍化(炎症を起こした部位では代謝が滞って組織が盛り上がり「潰瘍」となる。膿瘍も潰瘍の一種。)
⇒扁桃周囲膿瘍

 

なお、上記それぞれのステージで治療法が異なってきます。

 

では、扁桃周囲膿瘍の原因が分かったところで、「扁桃周囲炎・膿瘍の症状」について説明しましょう。

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扁桃周囲炎・膿瘍の症状

まず、扁桃周囲炎の症状としては、文字通り「扁桃の周辺に炎症が及ぶ状態」です。

 

すなわち ”広範囲になった扁桃腺炎の症状” と捉えられます。

 

参考!
扁桃腺炎の症状・原因・治療を知ろう!

 

そして、扁桃周囲膿瘍にまで進行すると以下のような症状が現れます。

 

●強い咽頭痛(喉の痛み)

 

●左右一方で起こるケースが多い

 

●激しい痛みからものが飲み込めなくなる ”嚥下障害” が起こり、唾液すら飲み込むことが困難となる

 

●感染範囲が広い場合には、耳(内耳)に響くような ”放散痛(周囲に広がるような痛み)” や、口を開くことが困難になる ”開口障害” も伴う

 

●全身症状として、高熱による全身倦怠感や脱水状態、関節痛、筋肉痛などが起こりやすくなる

 

では続いて、
「扁桃周囲膿瘍や扁桃周囲炎の治療法」について説明しましょう。

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扁桃周囲膿瘍・扁桃周囲炎の治療法

まずは今現在の症状が、

 

@急性扁桃炎・扁桃腺周囲炎
A扁桃周囲膿瘍

 

のいずれの状態なのかを、正しく診断することが大切です。

 

というのも、@とAとでは治療の方法が異なってくるからです。

 

感染が強く、扁桃の周囲まで広がっているような「扁桃腺周囲炎」や炎症が強い「急性扁桃腺炎」では、抗生剤の投与が治療の第一選択肢となります。

 

急性扁桃腺炎や扁桃周囲炎の治療については、こちらのページをご覧ください。
扁桃腺炎の症状・原因・治療を知ろう!

 

 扁桃周囲膿瘍ではどんな治療をする?

一方で、扁桃周囲膿瘍に対しては投薬などの ”保存的治療(内科的治療)”よりも、膿を出すための ”外科処置” が優先されます

 

まず、扁桃周囲膿瘍ほどに悪化している場合は、症状が重く、家庭の一般薬での治療は困難なので、医療機関で治療を受ける必要性があります。

 

口腔内を調べると、

 

●扁桃だけでなくその周囲にも炎症像が広がっている

 

●大量の膿が扁桃粘膜内に溜まることで、扁桃が大きく腫れて咽頭内部にせり出したような状態になっている

 

ということが一目でわかります。

 

膿の存在が確認できれば、腫脹(炎症による腫れあがり)をある程度解消するために、扁桃に針を刺し、膿を出す外科処置が行われます。(穿刺排膿)

 

爛(ただ)れがひどく、出血なども認められる場合は、穿刺排膿ができないこともあるので、そのような場合はCTやエコーによる画像診断が行われます。

 

また、初回の穿刺排膿で膿が出切らない場合には、「切開排膿」と呼ばれる外科処置が行われます。

 

 切開排膿の手順

@局所麻酔を行い、メスで1?2mm程度を切開する

 

A排膿を確認後にガーゼドレーン※を留置し、継続的な排膿を試みる
※ガーゼドレーンとは、ガーゼを切開部に当てて膿を吸収させる方法

 

さらに、周囲に膿瘍を起こすほど悪性の感染症を引き起こしている病気のため、点滴で抗生剤を投与します。

 

また、脱水や高熱を出している場合は、上記の処置を入院させた上で行い、全身状態を観察することになります。

 

では、「切開排膿」でも完治が見込めない場合は、どのような治療をするのでしょうか。

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扁桃周囲膿瘍で手術が適用される場合

上記の「切開排膿」も外科手術ですが、

 

・慢性扁桃炎から扁桃周囲膿瘍を引き起こしている場合

 

・急性扁桃炎でも症状が重篤な場合
(意識消失や痙攣、強度の脱水症状を起こしている場合)

 

扁桃摘出術を行うべきケースと判断されます。

 

扁桃は目視できる組織ですので、手術自体はそれほど難しいものではありません。

 

しかし、咽頭部にメスを入れて広範囲を切除するため、術後の創部痛が強く、しばらくの間は痛みで物を食べることはおろか、口を開けたり唾を飲み込む際にも激痛が走ります。

 

そのため、痛み止めと止血剤、感染予防のための抗生剤の長期投与が必要となり、決して予後(治療の経過)の良い手術とは言えません

 

高齢者の場合は術後の嚥下障害(ものが飲み込めなくなる状態)から誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高まるため、手術の適用は慎重を要するケースになります。

 

《あわせてご確認ください!》

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