ピロリ菌検査の種類と検査費用!呼気検査・血液検査・検査キットの違いなど

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ピロリ菌検査の種類と検査費用!
胃カメラ・呼気検査・血液検査・検査キットの違いなど

このページでは、

 

  • ピロリ菌の検査の種類!
  • 胃カメラを使った検査・検査費用
  • 上記以外の検査・検査費用
  • 市販の検査キットとの違い

 

分かりやすくまとめています。

 

なお、病気に関する内容ですので、気になる症状がある場合はとりあえず病院を受診されることをオススメします。

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ピロリ菌の検査の種類!

ピロリ菌の感染による慢性胃炎などが発覚した場合は、「除菌」と呼ばれる治療が行われます。

 

もちろん、その前には「ピロリ菌の感染の疑い」をしっかりと確認する必要があります。

 

ピロリ菌検査の種類は大きく

 

  • 胃カメラ(内視鏡)を使用した検査
  • それ以外の検査

 

に分けられますので、それぞれを分かりやすく説明していきましょう。

 

 

胃カメラを使用する検査

ピロリ菌感染症のうち、最も発症頻度が高いのが「慢性胃炎」です。

 

胃炎とは胃粘膜に炎症を生じる病気なので、胃カメラで「胃の中の状態を確認する検査」が行われます。

 

この検査の結果が、「除菌」が必要かどうかを見極める上で非常に重要な決め手となります。

 

このように目視する検査のことを「画像診断」と言いますが、ピロリ菌感染症(慢性胃炎)での画像診断は胃カメラが第一選択肢となります。

 

その理由が、胃カメラ(内視鏡)を飲むと

 

  • カテーテル(カメラの管)
  • カメラの先

 

に胃粘膜組織が付着しますので、この粘膜を検体として次の検査も同時に行われるからです。

 

※ポリープや早期がんが見つかった場合には、その場で「内視鏡的切除術」も行えるというメリットもあります

 

 

胃カメラと同時に行われる検査

カメラなどに付着した胃粘膜を検体として、以下のような検査が同時に行われます。

 

 

迅速ウレアーゼ検査

ピロリ菌が出す「ウレアーゼ」という酵素は、尿素からアンモニアを作り出します。

 

そのため「粘膜組織内にアンモニアがどのぐらいあるのか」を調べることで、ピロリ菌の存在が確認できる検査です。

 

検査方法は、尿素とpH指示薬が混入している試験管に「内視鏡で採取した胃粘膜や胃の組織の一部」を入れます。

 

すると試験管内では尿素がアンモニアと炭酸ガスに分解され、pH指示薬が青色に変化します。

 

青色になれば「存在する」という証拠です。

 

理論は単純ですが非常に精度が高く、安価で失敗の少ない検査法です。

 

 

顕微鏡検査(鏡検法)

特殊な染色試薬をピロリ菌に反応させ、顕微鏡で細胞の様子を直接確認する方法です。

 

ピロリ菌は激しく動く病原菌なので、試薬によって色をつけられたピロリ菌の活動を確認することで、感染の有無や病気の進行具合が特定できます。

 

 

培養同定検査

粘膜・胃の組織の一部を培養(病原菌が好む環境で意図的に増やすこと)して、ピロリ菌の存在を確認する方法です。

 

結果が出るまで1週間程度の日数を要します。

 

 

 

これらはいずれも精度の高い検査ですが、100%の確実性はありません。

 

そのため複数の検査を行い総合的に「ピロリ菌感染の有無・検査時の状態」を把握するようにしています。

 

また胃カメラ上では胃粘膜に目立った病変や炎症がなくても、ピロリ菌由来の「機能性胃腸症」の可能性は否定できないので、上記の生検検査は必ずと言って良いほど行われます。

 

なお、

 

  • 内視鏡検査(胃カメラ)
  • それに伴う検査

 

はピロリ菌感染症の検査としては最もスタンダードな方法で、保険適用です。

 

検査費用は3割負担で10,000円前後です。

 

ちなみに、ピロリ菌感染が確認されて除菌治療をした後も、確認のため胃カメラ検査は行われます。

 

胃カメラ後に「造影検査」が行われることも

胃カメラの結果炎症が強く、十二指腸にまでピロリ菌が達していると疑われた場合には、バリウムを飲む造影検査が行われます。

したがってこの場合は「除菌」治療が前提となる検査です。

すでにピロリ菌の存在については胃カメラ+生検で確認されているため、胃の幽門部(出口)から十二指腸にかけての炎症の状態を確認する検査です。

こちらも治療目的の検査で保険診療が適用され、3割負担で4,000円〜5,000円程度です。

※こちらも除菌後の確認のために再度行われます。

 

ここまでが「胃カメラの検査+それに伴う検査」についてでした。

 

続いては「胃カメラを使わないピロリ菌検査」について説明しましょう。

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胃カメラを使わないピロリ菌検査

胃カメラを使わないピロリ菌検査には

 

  1. 呼気検査
  2. 血液検査
  3. 検便・尿検査
  4. 市販の検査キット

 

があります。

 

 

1.尿素呼気検査

尿素呼気検査は、以下の場合に行われる検査です。

 

  • どうしても内視鏡(胃カメラ)が使えない状態の時

    ⇒児童やお年寄りなど胃カメラの苦しさに耐えるのが難しいと判断された場合

  • 急性胃炎と慢性胃炎の識別診断の時

    ⇒急性胃炎では消化器症状が強く、胃カメラが通らないケースが有ります

 

この検査も「ピロリ菌の活動」を利用した検査です。

 

ピロリ菌は胃の中でアンモニアを作り出しますが、その際に二酸化炭素も発生させます。

 

この二酸化炭素は、速やかに血管に吸収されて肺へと届き「呼気」として吐き出されます。

 

この原理を利用して、患者さんに予め試薬(13C-尿素)を服用してもらった上で、袋の中に息を吹き込んでもらいます。

 

するとピロリ菌に感染している場合は、ピロリ菌が出す13CO2(二酸化炭素の同位元素)が多く検出されることになります。

 

「呼気検査」と聞くとやや頼り無さそうな印象を受けますが、ピロリ菌の特定だけを目的とした検査の場合は、「尿素呼気検査」でも十分精度の高い検査結果が得られます。

 

なお、この検査単体の保険適用時のコストは3割負担で210円となります。

 

ちなみに除菌治療後の場合、除菌薬の影響により「ピロリ菌が残っていても、血液検査では偽陰性(陽性なのに陰性反応になること)と出ることが多い」ため、胃カメラや造影検査に加えて、この尿素呼気検査の実施が推奨されています。

 

 

2.血液検査

ピロリ菌以外にも病原菌に感染した場合、血液検査が行われます。

 

この時には「IgG抗体検査」が中心となります。

 

抗体とは、病原菌に感染した時に放出される「その病原菌に対抗するために作られる迎撃物質」です。

 

人が感染する病原菌のなかで、特に代表的なものはいくつか保険適用の検査として認められています。ピロリ菌もその一つです。

 

単体では3割負担で210円ですが、他にも全身状態を把握するためにいくつかの検体検査(血液一般検査、生化学的検査、尿検査など)が行われます。

 

そのため、血液と尿を検体として初回時に3,000円程度かかると思われます
(医療機関によって差が生じます)

 

 

3.検便・尿検査

死滅したピロリ菌は便として排泄されますので、便を調べることでピロリ菌の存在が確認できます。

 

便を顕微鏡で観察するとピロリ菌の存在が確認できますが、同時にIgG抗体も陽性を示します。

 

また抗体検査は尿でもヒットするので「血液・便・尿」を総合的にチェックすることで、かなり精度の高い検査結果を得ることができます。

 

感染症の場合は尿を検体として他の項目も調べるため、便と尿を合わせたコストとして3割負担で630円となります。
(保険適用)

 

 

4.市販の検査キット

上記3つは病院での検査ですが、こちらは市販品を使う検査です。

 

現在ではいろいろなメーカーから「ピロリ菌検査キット」が出ています。

 

これは自宅で検体(尿や血液)を採取して、その検体を検査会社に送って結果を調べてもらうというものです。

 

病院に行く手間が省け、検体の採取法も簡単ですので「原因不明の胃腸不良」でお悩みの方は一つの有力な選択肢となるでしょう。

 

ただし、いろいろな検査方法で販売されていますが

 

  • 結果が手元に届くまでに5日〜1週間程度時間を要する
  • 健康保険が使えないためコストが高い

 

という点がデメリットといえるでしょう。

 

それでは代表的な検査キットの商品名、検査方法、検体、価格などをいくつか紹介しましょう。

 

 

DEMECAL

 

  • メーカー

    ⇒DEMECAL(デメカル)

  • 価格

    ⇒6,100円〜

  • 検査方法ならびに検体

    ⇒血液抗体検査

  • 検査結果が届くまでの期間

    ⇒約1週間


※価格は変動します

 

 

 

健康バスケット

 

  • メーカー

    ⇒健康バスケット

  • 価格

    ⇒4,090円〜

  • 検査方法ならびに検体

    ⇒尿抗体検査

  • 検査結果が届くまでの期間

    ⇒約2週間

※価格は変動します

 

 

 

郵送検査キットセンター

 

  • メーカー

    ⇒郵送検査キットセンター

  • 価格

    ⇒3,680円〜

  • 検査方法ならびに検体

    ⇒便中抗原定性検査

  • 検査結果が届くまでの期間

    ⇒約1週間


※価格は変動します

 

 

購入する場合はネット通販(アマゾンや楽天など)、薬局などで比較的気軽に購入可能です。

 

ただし、あくまでも「検査」であり「治療」ではありません。

 

検査結果を見て陽性反応が出ていたら、医療機関を受診して適切な治療を受けるようにしてください。

 

また市販キットで陽性反応が出ていても、内視鏡検査を始めとして、医療機関で実施される検査は一通り行われるのが一般的です。

 

なお、検査キットには男性用、女性用と性別で分けられているのもあります。

 

検体が尿や血液の場合に多いのですが、ピロリ菌検査以外にも

 

  • 男性用キット

    ⇒前立腺がん、胃がん、肺がん、STD(性病)検査

  • 女性用キット

    ⇒女性器がん、胃がん、肺がん、STD(性病)検査

 

など、複数の検査がパッケージされているタイプとして売られています。

 

また市販のキット以外にも、自治体が行っている検診などを利用すると安く検査が受けられます。

 

案内が郵送されてきたら必ずチェックするようにしましょう。

 

市販の検査キットと病院の検査の違いは?

市販の検査キットでおこなわれる検査は「定性」検査というタイプです。

病原菌の存在の有無を判定するのが主な目的で、より細かなピロリ菌の状態や病気のステージなどを判定できるものではありません。

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さいごに!

ピロリ菌に感染すると、間接的に胃がんなどへのリスクにも繋がります。

 

そのため、ピロリ菌感染が判明しており胃の症状がある場合は「保険適応」になる可能性が高いため、ピロリ菌の除去を積極的に行いましょう。

 

ただし、ピロリ菌除菌に失敗すると「耐性ピロリ菌」ができてしまい、その後の対応が厄介になる可能性があります。

 

しっかりと治療方法に従いましょう。

 

>>ピロリ菌除菌の失敗は厄介!「二次除菌・三次除菌」の費用や薬について

>>ピロリ菌除菌で「アルコール・タバコ・コーヒー」はNG!摂るべき8つの食事!

 

なお、ピロリ菌によって引き起こされる症状や病気については、「ピロリ菌感染での症状・病気!口臭や蕁麻疹も…」で分かりやすくまとめています。

 

また、ピロリ菌はうつる可能性のある病気です。

 

感染経路については「ピロリ菌がうつる原因(感染経路)と再発の理由!キスや井戸水に要注意!」でまとめていますので、あわせてご確認下さい。

 

ちなみにヨーグルト(LG21)はピロリ菌によいとされているため、普段から摂ることをオススメします。
>>ピロリ菌の除菌にヨーグルトやヤクルトは本当に効くか?LG21以外も効果ある?

 

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