上顎洞炎(副鼻腔炎)の症状と治療!原因の3割は歯性上顎洞炎

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上顎洞炎(副鼻腔炎)の症状と治療!原因の3割は「歯性上顎洞炎」!?

このページでは

 

  • 上顎洞炎ってなに?
  • 上顎洞炎と歯性上顎洞炎の違い
  • それぞれの症状・原因・治療
  • 絶対に放置してはいけない!!

 

についてどこよりもわかりやすく説明します!

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上顎洞炎とは?

上顎洞炎(じょうがくどうえん)とは、文字通り

 

「上顎洞」が炎症を起こす病気

 

です。

 

では「上顎洞」とはどこか?

 

顔には鼻を中心にして8つの「副鼻腔(ふくびくう)」という空間があります。

 

 

 

このうち、鼻の真横(頬)にある副鼻腔を「上顎洞」と言います。

 

一般的に8つの副鼻腔のいずれかが炎症を起こすと「副鼻腔炎」と呼ばれるのですが、上顎洞が炎症を起こした場合は、「上顎洞炎」という呼ばれ方をする場合もあります。
(別名のようなものです)

 

ちなみに!

この「副鼻腔炎」が3ヶ月以上続くと、

慢性副鼻腔炎(別名:蓄膿症)

と呼ばれるようになります。

 

さらにこの上顎洞炎は、原因の違いによって

 

  • 上顎洞炎(鼻が原因となるタイプ)
  • 歯性上顎洞炎(歯が原因となるタイプ)

 

の2つに分類されます。

 

症状としてはどちらもあまり変わらず、

 

  • 頭痛
  • 目の奥の違和感
  • 動くと上顎あたりに響くような違和感がおこる
  • 鼻づまり
  • 黄色や緑の鼻水が出てくる
  • 口臭がきつくなる

 

といったものが挙げられます。

 

「口臭」は口の症状ですが、副鼻腔炎によって「膿の混じった鼻水」が発生し、それが喉元へ落ちてくることで口臭が発生します。

 

さらに歯性上顎洞炎の場合は、

 

  • 歯痛、歯の奥の痛み(虫歯症状)
  • 咬合障害(噛み合わせが悪くなる)
  • 歯茎からの出血や歯茎の腫れ(歯周病症状)

 

など、口の症状がみられます。

 

このように、症状としては大きく変わりませんが、原因や治療がことなるため、ここからはそれぞれ分けて説明しましょう!

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上顎洞炎(鼻が原因となるタイプ)とは?

鼻が原因となるタイプは、一般的に「副鼻腔炎」というコトバでひとくくりにされます。

 

上顎洞炎の7割は鼻が原因となるタイプです。

 

副鼻腔炎(鼻が原因となるタイプ)については、別ページで詳しくまとめていますが、このページでも簡単に説明します。

 

 

 

このタイプの原因は大きく2つ!

副鼻腔炎の原因は大きく2つ、

 

  1. 風邪やインフルエンザから進行し、副鼻腔に炎症を起こす
  2. アレルギー性鼻炎など、慢性的な鼻炎によって副鼻腔に炎症を起こす

 

です。

 

 

1.風邪やインフルエンザから炎症をおこす

1つ目はウイルスや菌によるものです。

 

風邪などによって鼻炎症状がおこると、鼻の中で炎症がおこるとともに、鼻の奥から副鼻腔へと菌やウイルスが流れます。

 

病気が治る過程で、うまくこの菌やウイルスが流れでれば問題ないのですが、鼻と副鼻腔の通路(自然孔と言います)が炎症によって狭くなっていると、うまく膿を排出できなくなり、そこでさらなる炎症をおこし、膿も溜まり続けてしまいます。

 

 

2.慢性的な鼻炎から炎症を起こす

もう1つの主な原因が、アレルギーなどによる慢性鼻炎です。

 

こちらは菌やウイルスが問題ではなく、慢性的に鼻粘膜が炎症を起こすことで、その炎症が副鼻腔にまで及んでしまうというものです。

 

 

治療はどうするか?

基本は抗生物質の投与を行います。

 

それで治らない場合は、排膿洗浄や最悪の場合は手術も行います。

 

 

 

何科を受診するのか?

鼻からの副鼻腔炎ですので、

 

  • 「耳鼻科」
  • 「耳鼻咽頭科」

 

を受診しましょう。

 

 

市販薬は効くのか?

私自身が長年

 

  • 通年型の慢性鼻炎
  • 蓄膿症
  • 後鼻漏(鼻水が喉に流れる症状)

 

に悩み、色々な治療をしてきましたが、最終的には市販のものに落ち着きました。

 

そのため、市販品でもオススメ商品がいくつかあります。

 

 

 

 

ということで、ここまでは、
「鼻からくる上顎洞炎」を説明しました。

 

ここからは、
「歯性上顎洞炎」について説明しましょう。

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歯性上顎洞炎(歯が原因となるタイプ)とは?

歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)とは、虫歯や歯周病に合併する副鼻腔炎のことです。

 

上顎洞炎の3割が、この歯性上顎洞炎とされています。

 

原因が虫歯や歯周病なので、感染症の一種として扱われます。

 

最初は「副鼻腔炎かな?」と思い、耳鼻科で治療を行いますが、一旦寛解(治療が必要ないレベルまで回復する状態)しても再発を繰り返します。

 

そこでさらに精査を行うと、

 

「原因が虫歯菌(ミュータンス菌)や歯周病菌によるものだった!」

 

と判明するパターンになります。

 

 

歯性上顎洞炎の原因は?

「歯性」とは口腔内に原因があるということを意味しています。

 

さらに口腔内に問題があって炎症を起こすという場合、その9割は

 

  • 歯周病
  • 虫歯

 

のいずれかが原因となります。

 

このどちらかによって、まずは歯に炎症が引き起こされます。

 

さらに、歯と上顎洞は隣り合っている※ため、放置していると細菌が上顎洞に入り込み、炎症が広がることになります。

 

※奥歯の歯の根っこは、副鼻腔に入り込んでいることが多い

 

「炎症が起こっている」ということは、免疫機能によって「必死にウィルスや菌と戦ってくれている」ということです。

 

その戦いの結果、死滅した白血球や菌が「膿」となって上顎洞内に溜まっていきます。

 

 

では続いて
「歯性上顎洞炎の治療」について説明しましょう!

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歯性上顎洞炎の治療は?

では、歯性上顎洞炎の治療を説明しましょう。

 

 

何科を受診するの?

この病気の場合、症状は耳鼻科の範囲(副鼻腔)に起こりますが、原因は歯科の範囲なので、

 

  • 耳鼻科と歯科の両方
  • 歯科(あるいは口腔外科)

 

での治療がメインとなります。

 

 

診断の仕方は?

この病気の確定診断では

 

  • CT
  • レントゲン

 

などの画像診断が決め手となります。

 

 

治療内容は??

基本的には歯科(口腔外科)にて、原因となる虫歯や歯周病の治療が第一選択肢となります。

 

ただし、上顎洞に膿が溜まっていく病気なので、対症療法として

 

  • 消炎鎮痛剤
  • 抗生剤

 

が投与される場合もあります。

 

原因となる歯の治療が終了しても症状が継続するような重症例では、耳鼻科に転化して手術を受ける場合もあります

 

また、歯が原因となり、かつ重症度が高い

 

  • 歯周ポケットの深い場所が感染している
  • 親知らずの抜歯痕が化膿している
  • インプラントが上顎洞に陥没している

 

などの場合では、歯科で再建術などの外科的処置(手術など)が行われる場合もあります。

 

 

市販薬は効くの?

歯性上顎洞炎の場合は、基本的には市販薬による治療は不可能です。

 

そのため、きちんと歯科に相談した上で適切な治療を受けることが重要です。

 

 

 

では最後に
「上顎洞炎は放置してはいけない!」について説明しましょう!

上顎洞炎は放置するな!

上で説明しましたとおり、上顎洞炎の

 

  • 7割は鼻が原因となるタイプ(一般的に副鼻腔炎と呼ばれる)
  • 3割が歯が原因となるタイプ(歯性上顎洞炎)

 

です。

 

歯の痛みは全く無いにも関わらず、

 

  • 黄色い鼻水がでる
  • 頬が痛い
  • 鼻づまりがひどい

 

など副鼻腔炎の症状がある場合は、鼻からのタイプの可能性が高いです。

 

副鼻腔炎を放置していると蓄膿症へと悪化し、さらに放置すればするほど、治療にかかる時間も長くなります
(筆者は10年以上かかりました)

 

副鼻腔炎が疑われる場合には、なるべく早く対処するようにしましょう。

 

当サイトでは、自身の経験から副鼻腔炎について分かりやすく説明していますので、是非あわせてご確認ください。

 

副鼻腔炎(蓄膿症),後鼻漏にオススメの市販薬ランキング!

 

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