萎縮性胃炎の症状・原因・治療(治し方)・薬!分類と食事改善について

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萎縮性胃炎の症状・原因・治療(治し方)・薬!分類と食事改善について

このページでは

 

  • 萎縮性胃炎とは?
  • 分類について!
  • どんな症状が出る?
  • 原因はなに?
  • 治療方法と薬について!
  • 食事改善(食餌療法)について!
  • ピロリ菌の特定方法と除去について!
  • まとめ!

 

を、わかりやすくまとめています。

当ページは医療に精通したライターが分かりやすさを重点に執筆し、当サイトにて確認の上、公開しております。ただし確実性は保障しかねるため、あくまでも参考程度にご覧下さい。気になる症状がある場合は、まずは病院を受診しましょう。

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萎縮性胃炎とは!?

萎縮性胃炎を一口で言えば

 

年々「胃粘膜」が薄くなっていき、胃の色がくすんでいく

 

という病気です。

 

もう少し具体的に言うと・・・

 

胃酸が減ることで消化不良を起こし、胃の不快感や嘔吐を始めとする様々な消化管症状を起こす慢性胃炎」の一種です。

 

胃で分泌される「胃酸」というのは、強酸性の非常に強い劇物ですが、食べ物を消化するにはなくてはならない大切な物質です。

 

何らかの原因で長期的に胃粘膜が薄くなっていくと、「胃酸の分泌腺」が劣化していきます。

 

「胃酸の分泌腺」が劣化していくと、もちろん胃酸の分泌量が減ります。

 

すると胃全体に血液が回らなくなり、色あせたように見えてしまいます。

 

これが「萎縮性胃炎」です。

 

具体的な症状としては

 

  • 胃痛
  • 腹部膨満感
  • 呑酸(すっぱいものがこみ上げてくること)
  • 吐き気、嘔吐
  • 腹部の違和感
  • 胸痛
  • 胸焼け
  • 胃もたれ・ムカムカ
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 下痢

 

などが見られます。

 

さらに症状が進行すると、胃粘膜に腸と同じような働きをさせる「腸上皮生(ちょじょうひしょう)」という症状が起こります。

 

ここからさらに進行すると、胃がんになる場合もあります。

 

萎縮性胃炎を発症している人の胃がんへのリスクは、そうでない人の3.8倍にものぼると言われています。

 

また、後ほど出てきますが、ピロリ菌に感染している人の胃がんリスクは、感染していない人の10.2倍に達するというデータもあります。

 

さらに高齢になるほど萎縮性胃炎を発症しやすいという傾向があるため、50歳以上の人は

 

  • 定期的ながん検診
  • 人間ドック

 

を受診して、胃の状態を把握しておくようにすることをお勧めします。

 

 

度合いによって分類されている!

病名に「萎縮性」とついている通り、胃の内側を覆う粘膜組織が萎縮している状態になります。

 

この萎縮の度合いによって、「C-2」というレベル以上であれば萎縮性胃炎と確定診断されます。

 

この分類法は、この病気の治療ガイドラインに定められている「木村・武本分類」という方法によって定義されています。

 

 

「木村・武村分類法」による胃の萎縮度合いの分類

木村・武村分類法とは、現在萎縮性胃炎の治療に採用されている胃粘膜の萎縮度合いによって病状を分類する方法です。

 

そこには以下のような分類が定義されています。

 

  • C-0:萎縮が見られない状態
  • C-1:胃の出口付近(噴門部)の萎縮状態
  • C-2:C-1から胃の屋根側(袋状の上の方のこと)沿いに下1/3までが萎縮している状態
  • C-3:C-2からさらに胃の2/3が萎縮が広がっている状態
  • O-1:胃の屋根側から胃壁にまで萎縮が広がっている状態
  • O-2:O-1から胃壁内まで萎縮している状態
  • O-3:胃の床側にまで萎縮が広がっている状態

 

胃は向かって「右から左斜め」に広がる袋状の臓器です。

 

胃液は胃袋の左下の方に溜まるため、胃液が溜まる部分を「胃の床側」と呼びます。

 

それに対して胃液を分泌する上の方を「胃の屋根側」という呼び方で区別しています。

 

萎縮性胃炎とは上記分類法によって、C-2より進行している場合に確定診断されることになります。

 

 

 

ここまでが「萎縮性胃炎とは?」についてでした。

 

次は、
「萎縮性胃炎の原因」について説明しましょう。

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萎縮性胃炎の原因とは!?

現在では、慢性胃炎や胃潰瘍の原因はほとんどが

 

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染

 

で引き起こされるということがわかっているため、萎縮性胃炎についても同じだと考えられています。

 

ヘリコバクター・ピロリ菌は50歳以上のおよそ80%が感染していると言われていますが、感染時期は5歳頃まで遡るとされています。

 

これに対し、井戸水や口移しなどの機会が減った若年層では、ピロリ菌の感染率は大幅に下がっています。
(30代以下では50%以下と言われています)

 

一度胃に感染したヘリコバクター・ピロリ菌は、除菌するまで胃に居座り続けて次第に悪さを起こします。

 

その代表的な病気が

 

  • 慢性胃炎
  • 胃潰瘍

 

であり、萎縮性胃炎は慢性胃炎のなかでも重症度の高いタイプになります。

 

 

ピロリ菌に感染していない場合の原因について

「ピロリ菌感染」以外に考えられる萎縮性胃炎の原因としては

 

  • 精神的なストレス
  • その他の生活習慣病(高血圧、動脈硬化症など):血流障害によって胃腸機能に異常をきたしやすくなるため
  • 自律神経失調症やうつ病、更年期障害など「自律神経の乱れ」からくるタイプ
  • 薬剤性胃炎由来のもの

 

などがあります。

 

「精神的なストレス」も自律神経の乱れを引き起こしますが、この「自律神経の乱れ」についてもう少し説明しましょう。

 

 

「自律神経の乱れ」と萎縮性胃炎

萎縮性胃炎は、胃の働きを制御している自律神経が乱れることでも起こります。

 

その中でも特に「萎縮性胃炎の原因」もしくは「症状の悪化」につながりやすいのは、以下のような自律神経の病気です。

 

  • 自律神経失調症
  • 更年期障害(主に女性)
  • うつ病
  • 統合失調症
  • 双極性障害(躁うつ病)
  • 不眠症
  • 抑うつ状態
  • etc...

 

一見すると「精神病」が多いと感じますが、うつ病に関連する精神症状の多くは、自律神経の乱れと深く関与しています。

 

したがって、

 

  • うつ病
  • 統合失調症
  • 双極性障害
  • 不眠症
  • 抑うつ状態

 

などは「自律神経失調症」という大きなくくりの中の一つに含まれています。

 

また女性の更年期障害は、閉経に向かって現れる自然な生理現象ですが、長い人だと10年ほど辛い自覚症状が続きます。慢性胃炎はその中の一つの症状です。

 

50代の日本人のおよそ80%以上がピロリ菌に感染しているため、更年期障害によって胃酸過多となり、慢性胃炎の状態が進行すると萎縮性胃炎を引き起こしやすくなります。

 

 

 

では続いて
「萎縮性胃炎の治療」について説明しましょう。

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萎縮性胃炎の(治し方)について

すでに説明したとおり、萎縮性胃炎の主な症状は

 

  • 吐き気や胃の痛みなどの「胃症状」
  • 便秘や下痢などの「腸症状」

 

です。

 

これら症状的には他の慢性胃炎とほとんど変わりません。

 

しかし、胃粘膜に明らかな器質的な異常(内臓の物理的な病変)が見られるため、診断では

 

  • 胃カメラ
  • 腹部CT

 

などの画像診断が決め手となります。

 

かつてはバリウム検査なども行われていましたが、現在では消化器への負担が大きいため、胃腸機能が著しく低下している慢性胃炎ではあまり行われなくなりました。(件数的に0というわけではありません)

 

この病気の主な進行具合は、胃粘膜が次第に冒されていく(薄くなっていく)というものです。

 

そのため、まずは症状の進行を食い止めるための薬物治療が行われます。

 

この時投与される薬として代表的なものは

 

  • ガスターなどの「H2ブロッカー(強力な制酸剤)」
  • マーロックスなどの「胃酸を中和する薬」
  • ガスモチンなど「胃粘膜の働きを活発にする薬」
  • ムコスタなどの「胃粘膜を保護する薬」

 

などが中心となって投与されますが、この中から数種類の組み合わせで服用するカクテル療法がメインとなります。

 

あとは食事を改善する食餌療法(しょくじりょうほう)や、ストレス緩和のための心理療法が行われる場合もあります。

 

胃腸はストレスの影響を受けやすく、慢性的な精神ストレスは慢性胃炎の原因の一つです。

 

そのため、場合によっては精神科や心療内科を並行して受診する必要性が生じる場合があります。

 

では食事改善による「食餌療法」について、もう少し具体的にお話します。


 

食餌療法(食事改善)について!

慢性的な胃腸の疾患時の食餌療法では

 

  • 低残渣食(ていざんさしょく)
  • 低脂肪
  • 高タンパク

 

が基本となります。

 

低残渣とは、胃の中に残るもののことで、低残渣食とは「消化の良い食事」という意味になります。

 

また、便秘や下痢などの腸の不調が慢性胃炎を悪化させる原因になりかねないので、腸内環境の改善は重要ですが、低残渣を実践するために食物繊維の摂取はできるだけ控えるようにします。

 

食餌療法で推奨される食材には、以下のようなものがあります。

 

  • ささみや白身魚などの高タンパク低カロリーな食材
  • 主食はおかゆややわらかく煮たうどんなど消化によいもの
  • 野菜類はやわらかく煮たり温野菜などにして消化を良くする
  • 低脂肪ヨーグルトなど善玉菌が豊富で腸内環境を良くするデザート
  • 味は薄味でよく噛んで食べること

 

 

逆に食餌療法でNGとなるのは以下のとおりです。

 

  • 食感の固いもの
  • きのこ類や生野菜など食物繊維の多い食材
  • チョコレート、コーヒー、チーズなどの消化に悪い食材
  • 唐辛子やコショウなどの刺激の強いスパイス類
  • 肉の脂身、バター、マーガリンなど脂肪分の多い食材
  • 肉の加工食品(少量なら可能)

 

細かいレシピや注意点等は、治療の過程で管理栄養士から指導を受けるはずですので、それに従うようにしてください。

 

 

 

では最後に
「ピロリ菌の特定方法と除去方法」について説明しましょう。


ピロリ菌の特定方法と除去方法!

すでに説明のとおり、この病気の原因の多くは「ヘリコバクター・ピロリ菌」によるものだと考えられています。

 

ではどのように有無を調べるのでしょうか?

 

ヘリコバクター・ピロリ菌の特定方法には、以下のような方法があります。

 

 

内視鏡を使う方法

現在では、慢性胃炎の診断にほとんどのケースで胃カメラが用いられるので、以下の方法が最も一般的なピロリ菌の特定方法となります。

 

迅速レアーゼ試験

内視鏡に付着した組織の一部から、ピロリ菌が持つ「ウレアーゼ」という酵素が出すアンモニア量を調べ、ピロリ菌の有無を調べます。

 

顕微鏡法

同様に内視鏡に付着している組織の一部を高倍率の顕微鏡で調べて、活動しているピロリ菌がいるかどうかを確認します。

 

培養法

組織の一部を培養して、ピロリ菌が増えるかどうかを確認します。
増殖している場合はピロリ菌感染陽性になります。

 

 

内視鏡を使わない方法

抗体測定

血液検査でピロリ菌に対する抗体ができているかどうかを測定します。

 

尿素呼気試験

検査用の薬を飲み、一定時間が過ぎたのちに呼気を調べ、ピロリ菌が出す尿素が出ているかどうかを調べます。

 

便中抗原測定

検便で便の中にピロリ菌が混じっていないかどうかを調べます。

 

 

 

以上のとおり、まずは「ピロリ菌の有無」を調べます。

 

そしてピロリ菌が見つかれば、次は除菌です。

 

ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌方法

ピロリ菌の除菌には

 

  • 2種類の抗菌薬(アモキシリンとクラリスロマイシン)
  • 胃酸の分泌を抑える薬(PPI:プロトンポンプ制酸剤、ラベプラゾール、ランソプラゾール、オメプラゾール、エソメプラゾールから1種類)

 

の合計3種類が処方されます。

 

この方法ではおよそ70%〜90%の割合で、ピロリ菌の除菌に成功することができます。

 

治療の成功率としては悪い方ではありませんが、二次除菌に失敗した場合には

 

  • 耐性菌(抗生剤が効かないピロリ菌)の誕生
  • 薬の副作用で胃粘膜が荒れる

 

といった可能性もあるため、実施には十分な注意が必要です。

 

また、除菌ができても再発する可能性はありますので、その点は十分に注意が必要です。

 

除菌療法は次のような流れで行われます。

 

 

一次除菌

朝夕の2回を1週間きっちりと飲む:この時薬を飲み忘れたり飲み残しをしてしまうと、耐性菌ができて同じ薬は使えなくなります。
その時は薬を変えて二次除菌を行います。

 

二次除菌

一次除菌が失敗した場合には薬を変えて再び除菌を行います。
一次除菌の成功率はだいたい70%以上と言われていますが、二次除菌で80%〜90%の割合で除菌可能です。

 

まとめ!

いかがでしたでしょうか?

 

説明のとおり、萎縮性胃炎は「慢性胃炎」の中でも癌リスクのある病気です。

 

当ページの内容はあくまでも参考程度にとどめ、早めに病院を受診し適切な治療を受けるようにして下さい。


 

胃の症状を分かりやすく説明します!

 

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