ピロリ菌感染での症状・病気!口臭や蕁麻疹も… 感染ルートはどこか

ピロリ菌感染での症状・病気!口臭や蕁麻疹も…
感染ルートはどこ?

このページでは

 

  • ピロリ菌感染による症状!
  • ピロリ菌は「胃がん」を引き起こすのか?
  • 口臭や下痢、蕁麻疹が引き起こされる理由は?
  • ピロリ菌によるその他の病気
  • ピロリ菌の感染ルートはどこか?

 

についてわかりやすくまとめています。

 

なお、病気に関する内容ですので、気になる症状がある場合はとりあえず病院を受診されることをオススメします。

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ピロリ菌感染による症状とは?!

ピロリ菌とは、人の胃腸の粘膜に感染する病原菌です。

 

正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ菌」と言います。

 

日本人の成人のおよそ3割が感染していると言われていますが、中でも50代以上の人は5割近くが感染しているとされています。

 

今でも謎の多い病原菌ですが、対症療法を中心として治療することが可能となったこともあり、患者数は年々減少しています。

 

ではそんな「ピロリ菌」に感染した場合、どのような症状や病気が引き起こされるのでしょうか?

 

 

ピロリ菌の症状は、胃〜十二指腸がメイン

ピロリ菌は胃粘膜に生存しているため、症状が出るのは胃から十二指腸にかけてです。

 

ピロリ菌の活動や増殖によって「消化器粘膜」に炎症が起こるので、以下のような症状が起こることになります。

 

  • 胃の痛み
  • 胃もたれ
  • 呑酸(胃の不調で胃酸が逆流していく症状)
  • 胸焼け
  • 食欲不振
  • 下腹部の痛み
  • 腹部膨満感(お腹の張り)
  • 胃粘膜出血やびらん(ただれること)
  • 慢性胃炎
  • 萎縮性胃炎(慢性胃炎の一つ)
  • 胃十二指腸炎
  • 胃潰瘍
  • 胃がん(ただしピロリ菌由来の胃がんはそれほど多くありません)

 

 

一昔前までは、急性胃炎(ストレスや食あたりなどで胃に炎症が起こること)によって胃粘膜が傷つくと、そこから

 

  • 出血性胃炎
  • びらん性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 胃潰瘍

 

が起こると考えられていました。

 

しかし、現代では「慢性胃炎の8割ほどがピロリ菌由来のものである」ということが判明しています。

 

ただし、ピロリ菌に感染したからといって必ずしもこうした胃腸症状がでるのではなく、多くのケースでは自覚症状を感じるほど、ピロリ菌が増殖することはできないのです。

 

胃の内部は、それほどまでに微生物にとって苛酷な生存環境です。

 

ところが

 

  • 精神的なストレス
  • 生活習慣の乱れ
  • 寝不足
  • 更年期障害(ホルモンと自律神経が乱れます)

 

などによって胃酸の分泌量が不安定になると、ピロリ菌が異常増殖をおこして慢性胃炎を起こします。

 

そして慢性胃炎から進行して胃潰瘍や、出血性胃炎、びらん性胃炎、胃がんなどを起こす原因となるのです。

 

では、「ピロリ菌によって胃がんが引きこされる可能性」は高いのでしょうか?

 

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ピロリ菌による「胃がん」は有り得る?

1994年に、WHO(世界保健機関)はピロリ菌を “明確な発がん因子” と位置付けました。

 

しかしピロリ菌感染者が胃がんへと移行する割合は約2.9%と、それほど高くありません。

 

ではどうしてピロリ菌が胃がんの原因とされているのか?

 

それは、非感染者に比べると胃がんリスクが3倍になるからです。
(WHOの調査による、ピロリ菌の非感染者と感染者での胃がん発症に関するレポートより)

 

また、ピロリ菌が直接的な胃がん因子でなくとも、

 

  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • 慢性胃炎

 

は胃がんリスクの上位に挙げられている病気であり、これらの病気の原因としてピロリ菌感染が存在しているからです。

 

したがってピロリ菌感染症が確定した場合は、胃がんについてもフォローする必要性があると考えられています。

 

 

口臭や下痢、蕁麻疹が引き起こされる理由は?

ピロリ菌による症状は主に「消化器症状」であると説明しました。

 

しかし、それ以外にも

 

  • 口臭
  • 蕁麻疹
  • 下痢

 

が引き起こされることもあります。

 

 

口臭がきつくなる理由は?

ページの最後の「ピロリ菌とは?」で改めて説明しますが、ピロリ菌は胃の中で生きていくために(尿素を分解して)アンモニアを作り出します。

 

この「アンモニア」には独特の臭気があるため、胃の中でアンモニアガスが充満すると、逆流してきて口臭がきつくなるのです。

 

また、ピロリ菌に感染して胃炎などを引き起こすと、呑酸(胃酸が喉元に上がってくる)が見られます。

 

胃酸は酸性なので、口の中も酸性に傾いてしまうのですが、それが口内に存在している「口臭の原因菌」にとって居心地の良い空間となってしまいます。

 

すると口内の菌が繁殖しやすくなり、口臭にも繋がります。

 

 

蕁麻疹が起きる理由は?

ピロリ菌が胃の中で作り出す「アンモニア」は、非常に毒素が強い物質です。

 

健康な人の体中でも、食べ物(タンパク質)が分解されるとアンモニアが生じるため、普段から肝臓で分解されています。

 

しかし、ピロリ菌が増えることでアンモニアの量も増えてしまうため、肝臓の分解能力を上回ってしまいます。

 

すると血液中にアンモニアが入り込み、全身に回って悪さをします。

 

その時に、蕁麻疹や発赤などの皮膚症状が生じるのです。

 

 

下痢症状が起きる理由は?

 

 

 

では続いて
「ピロリ菌に由来するその他の病気」について紹介しましょう。

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ピロリ菌に由来するその他の病気!

上で説明したとおり、ピロリ菌に感染して発症する病気の大半は

 

 

ですが、他にも以下のような病気にかかるリスクが上昇するとされています。

 

 

胃MALTリンパ腫

ピロリ菌が活動する胃粘膜にある「リンパ組織」に発生する腫瘍です。

 

増殖するタイプは悪性リンパ腫となります。

 

ピロリ菌との詳細な因果関係は未だ研究段階ですが、ピロリ菌除菌による治療効果が証明されているため、「ピロリ菌由来の病気」の一つに挙げられています。

 

 

特発性血小板減少性紫斑病

血小板が減少し、出血が止まりにくくなる病気です。

 

特発性とは医学用語で「原因不明」という意味ですが、

 

  • ピロリ菌感染者ではかかるリスクが上昇する
  • ピロリ菌除菌治療の効果が確認されている

 

ということから、ピロリ菌感染が原因ではないかと考えられています。

 

 

胃ポリープ

慢性胃炎によって胃粘膜が荒れ続けることで、胃粘膜からポリープ(良性腫瘍)が発生することがあります。

 

良性腫瘍なので死亡率が高いということはありません。

 

しかし治療で行う「胃カメラ検査」で見つかった場合は、その場で切除する内視鏡的胃ポリープ切除術が行われます。

 

ピロリ菌除菌によって慢性胃炎や胃潰瘍を改善すると、自然寛解(治療の必要がなくなるまで回復すること)が見込めます。

 

しかし現在、「胃ポリープでの除菌」は健康保険の適用外(自由診療)となっています。

 

 

機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)

画像診断上では

 

  • 胃炎
  • びらん
  • 胃潰瘍

 

といった「目視できる胃粘膜の病変」がないにもかかわらず、3ヶ月以上の長期にわたって吐き気や胸焼け、嘔吐などが継続する病気です。

 

ピロリ菌感染が確認された場合にはピロリ菌除菌によって症状改善が得られますが、機能性胃腸症で除菌する場合は自由診療となります。

 

通常治療では、胃酸をコントロール内服薬が投与されます。

 

 

早期胃がん内視鏡手術後の後遺症

早期胃がんで「内視鏡的切除術」を受けた場合、創部から新しい胃がんが発生する可能性があります。

 

この術後の再発性胃がんは、ピロリ菌感染症によって発症リスクが上がります。

 

そのため、感染者が内視鏡的手術を受ける場合には事前に除菌が行われます。

 

 

 

では最後に
「ピロリ菌とはそもそも何?感染ルートは?」という点をすこし詳しくお話しましょう。


ピロリ菌とは?!感染ルートは?

上でも説明のとおり、ピロリ菌とは「人の胃腸の粘膜に感染する病原菌」です。

 

ここからは

 

  • どのように感染するのか?(感染ルート)
  • なぜ胃の中でも生きられるのか?

 

について説明していきましょう。

 

 

1.感染ルートは?

感染ルートについては、記事が長くなるため別記事にまとめました。

 

>>ピロリ菌がうつる原因(感染経路)と再発の理由!キスや井戸水に要注意

 

 

2.なぜ胃の中でも生きられるの?

胃や十二指腸には “強力な酸” である「胃液」があるにも関わらず、どうしてピロリ菌は生存することが出来るのでしょうか?

 

ピロリ菌が強酸の胃液に触れながらも生きていける理由は主に2つです。

 

  1. 胃の粘膜内に生息するから
  2. ウレアーゼという物質を出して、アンモニアのバリアを形成するから

 

 

胃の粘膜内に生息して身を守る

胃粘膜もタンパク質ですので、本来は胃酸の悪影響を受けます。

 

しかし、胃壁の内部は酸を中和する“酵素”によって保護されているのです。

 

ピロリ菌はこの保護されている粘膜の中に住み付くため、胃液の影響をあまり受けなくて済むのです。

 

 

アンモニアのバリアを作って身を守る

しかし、それだけでは万全ではありません。

 

そこでピロリ菌は自らの体を胃酸から守るために

 

「ウレアーゼ」

 

という酵素を分泌します。

 

「ウレアーゼ」とは酵素の一種で、胃の中の尿素を分解してアンモニアを作り出します。

 

アンモニアはアルカリ性であることから胃酸を中和することになり、ピロリ菌の生存を助けているのです。

 

 

さらに、構造もスゴイ!

余談ですが、ピロリ菌は生き延びるための構造もスゴイです。

 

ピロリ菌は「鞭毛(べんもう)」という特殊な器官を使って、胃壁の中を素早く動き回ります。

 

また自身の体もちょうど「ネジ」のような螺旋構造をしており、回転しながら1秒間に自分の体の10倍もの距離を移動します。

 

人間に例えると、100mを5秒強で移動することになるので、超人的な速さということになります。

 

そして、鞭毛には “胃酸の影響をあまり受けてないところ” を探し出す高性能センサーの役割があると考えられています。

 

 

 

こうした驚くべき環境適応能力を発揮して、強酸である胃液の脅威から生き延びているのです。

 

 

さいごに!

以上のとおり、ピロリ菌に感染すると主に胃における様々な病気にかかるリスクが上がります。

 

「ピロリ菌の感染経路」や「除菌後の再発理由」についてはピロリ菌がうつる原因(感染経路)と再発の理由!キスや井戸水に要注意で分かりやすくまとめています。

 

また、気になる症状があるのであればピロリ菌の感染有無を調べてみましょう。感染の有無は自宅でも簡単に調べることが出来ます。

 

病院での検査と検査キットの違いなども「ピロリ菌検査の種類と検査費用!呼気検査・血液検査・検査キットの違いなど」でまとめていますので、あわせてご確認下さい。

 

ピロリ菌の存在が確認できれば、次は除菌治療です。
>>ピロリ菌の除菌(除去)と除菌薬、費用、副作用を分かりやすく!

 

なお、除菌中や除菌後は「アルコール・タバコ・コーヒー」はNGです。
>>ピロリ菌除菌で「アルコール・タバコ・コーヒー」はNG!摂るべき8つの食事!

 

もし除菌治療に失敗した場合は「耐性ピロリ菌」が生まれるため、治療が困難になります。
>>ピロリ菌除菌の失敗は厄介!「二次除菌・三次除菌」の費用や薬について

 

ちなみにヨーグルト(LG21)はピロリ菌によいとされているため、普段から摂ることをオススメします。
>>ピロリ菌の除菌にヨーグルトやヤクルトは本当に効くか?LG21以外も効果ある?

 


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胃の症状を分かりやすく説明します!


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