葛根湯の効果・効能と副作用!飲み方や飲み合わせ、妊婦・授乳中はOK?頭痛・咳・喉に効き目はある?値段やコンビニ販売、眠気の有無

花粉症・鼻炎のオススメ市販薬

葛根湯の効果・効能と副作用!飲み方や飲み合わせ、妊婦・授乳中は飲んでOK?
頭痛・咳・喉への効き目はある?
値段やコンビニ販売、眠気の有無について調べてみた。

葛根湯が欲しいけど、種類が多すぎてどれが良いのかわからない!!

 

というアナタに、オススメの葛根湯や、効果・副作用・飲み方などをまとめてみました!

 

筆者自身、風邪の引き始めは下手に総合感冒薬を飲むより葛根湯の方が効く気がしており、多めに購入しています。

 

 

今回はそんな漢方について、

 

  • 葛根湯の効果・効能とは?
  • どんな成分が含まれているの?
  • 葛根湯の値段はどれくらい?(メーカーによる違い)
  • コンビニでは販売されてる?
  • 飲み方は?食後だとダメなの?
  • 眠気などの副作用はあるの?
  • 妊婦や授乳中は飲んで大丈夫?
  • 飲み合わせや禁忌はあるの?
  • そもそも葛根湯に効果はあるのか?個人的な意見!

 

このような流れで、なるべく分かりやすく読みやすくまとめてみました。

 

なお、記載の内容は出来るだけ正確に提供できるよう努めていますが、確実性は保障しかねます。

 

本記事はあくまでも参考程度にご覧頂き、医者やドラッグストアの薬剤師にもしっかりとご相談下さい!

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葛根湯の効果・効能とは!?

葛根湯は、生薬(自然由来の原料)を組み合わせて調合された漢方薬です。

 

「ちょっと風邪気味かな・・・」

 

という場合に、葛根湯に頼った経験のある方も多いと思います。

 

でもそもそも、葛根湯はどのような効果・効能があるのでしょうか?

 

成分についてはこの後まとめていますが、まずここでは効果・効能について見ていきましょう。

 

第一に、葛根湯は「風邪のひき始めの諸症状に効く」ということで有名になりましたが、この薬がウィルスを殺すわけではありません

 

あくまでも「血流と代謝を上げて免疫力を落とさないようにしつつ、自然治癒を促す」のが目的です。

 

したがって本来は「風邪薬」というカテゴリーではありません。

 

 

どんな人が適用?

漢方では【体力】という言葉で、飲める人(適用する人)が記載されています。

 

葛根湯においては、

 

体力中等度以上の人

 

です。

 

漢方の独特な表現で「曖昧だな・・・」と思いますが、以下のとおりです。

 

漢方の適応となる体質傾向を一般的に理解しやすい言葉で5段階(体力が充実、比較的体力がある、体力中等度、やや虚弱、体力虚弱)に分けて効能に追記しています。

なお、これら体力についての表現ですが、「体力が充実=体ががっちり、胃腸が丈夫、体温が高い」、「虚弱=胃腸が弱い、冷えやすい」という表現で言う事もできると言われています。
引用元:http://stress-jidai.jp/products/faq/faq00.html

 

これでも結局曖昧ですが、「じゃあ、冷え症だと飲んだらダメなの?」という疑問が浮かびます。

 

ですがこれについても・・・

 

Q:効能に「体力中等度?」など色々な条件がありますが、全てを満たさないと服用できませんか。

全てがあてはまらなくても服用いただけます。症状やその他の体質傾向があっていれば効果を期待して服用してよいと考えます。
引用元:http://stress-jidai.jp/products/faq/faq00.html

 

とあります。

 

上記は葛根湯における記載ではありませんが、同じく「漢方の考え方」で言うと葛根湯でも同様のことが言えるでしょう。

 

なお後ほど説明しますが、葛根湯はアマゾンなどの通販でも気軽に買える薬として売られています。(第二類医薬品です。)

 

そのため、仮に当てはまっていない方が飲んだとしても、大きな副作用が出る可能性は低いのだと考えられます。(危険性の高い薬は、第1類として薬剤師の元で市販されています)

 

ただしあくまでも薬ですので、適用するか微妙な方は医者や薬剤師に相談しましょう。

 

 

効果・効能は?

効果・効能については

 

  • 血液の巡りを良くして体を温める
  • 痛みや悪寒を改善する
  • 微熱を和らげる
  • 頭痛の緩和
  • 肩こりや筋肉痛の緩和
  • 蕁麻疹の治療

 

などとなっています。

 

これらは風邪のひき始めの諸症状と同じであるため、今では感冒薬(風邪薬)として有名になったというわけです。

 

なお、各メーカーを見比べても「咳・痰」の表現はありませんので、咳にお困りの場合は素直に「咳止め」を購入された方が良いでしょう。

 

 

 

では続いて
「各成分の効果」を見ていきましょう!

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葛根湯の成分とその効果!

葛根湯には以下の成分が含まれています。

 

メーカーによって若干配合比率に差がありますので、購入の際には注意してください!
※後ほど「成分量」を比較しています!

 

葛根(カッコン)

葛(くず)の根っこのことであり、日本でも「葛もち」などの原料として有名です。

 

でんぷん質がほとんどですが、イソフラボン、ダイゼインなどを含んでいます。

 

イソフラボンとは、別名を「フィトエストロゲン(エストロゲン様成分)」と言います。

 

エストロゲンとは女性ホルモンの一種で、いろいろな作用があり、その中の一つに「副交感神経(自律神経の一種)に働きかけて人体のメンテナンスをする」という重要な作用があります。

 

また、免疫力を上げる作用消炎鎮痛作用などの効果も確認されています。

 

そのため、風邪のひき始めの諸症状に効果があるとされているのです。

 

ダイゼインもイソフラボンの一種であり、似た様な作用があります。

 

 

麻黄(マオウ)

麻の一種で主に中国が原産です。

 

アルカロイドやタンニン、フラボノイドなどが含まれています。

 

アロカロイドは鎮痛効果が高いのですが、過剰摂取すると幻覚作用などを及ぼします。

 

大麻にはこのアルカロイドが大量に含まれているため、一般に麻の仲間は国内での一般栽培が禁止されています。

 

一方のタンニンやフラボノイドには抗菌作用抗酸化作用が高いということがわかっています。

 

 

桂皮(ケイヒ)

「シナモン」のことです。

 

独特の芳香が食欲増進健胃作用に優れ、病気初期の食欲不振からくる倦怠感を癒します。

 

またシナモンには鎮静作用があり、解熱目的の際にも用いられます。

 

 

芍薬(シャクヤク)

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」という女性の美しさを表現した例えにも用いられるほど、美しい花を咲かせる植物です。

 

薬効も高く漢方ではおなじみの成分になります。

 

消炎鎮痛排膿皮膚疾患風邪薬などに広く用いられています。

 

 

甘草(カンゾウ)

根の部分には「ショ糖の150倍」とも言われる糖分を蓄えており、葉の東西を問わず昔から薬草として用いられてきました。

 

最も古い生薬の一つで、数多くの漢方薬に使用されています。

 

効果は血流改善、解熱鎮痛、喀痰鎮去、整腸作用、健胃作用、疲労回復などになります。

 

ただし、過剰摂取すると「偽アルドステロン症」を発症する可能性があるので、高血圧症や甲状腺の病気がある人は服用前に医師に相談する様にしてください。

 

※偽アルドステロン症については、後ほど「飲み合わせや禁忌」にて触れています

 

 

大棗(タイソウ)

日本名は「大ナツメ」であり、日本でも古くから生薬として用いられています。

 

体を温め熱をとる作用、消炎鎮痛作用、むくみを完全する作用、整腸作用、貧血改善作用、成長を促す作用などがあります。

 

 

生姜(ショウキョウ)

食用としてもおなじみの生姜です。

 

血流増進、冷えの解消、デトックス作用、消炎鎮痛作用などにすぐれているとされています。

 

 

 

これらの生薬の組み合わせによって、葛根湯は主に「血流増進、血の巡りの改善、痛みの緩和」などが目的の処方となっています。

 

ではつづいて
「葛根湯の価格と、メーカーによる違い」についてです。

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葛根湯の価格と、メーカーによる違い!

ドラッグストアで葛根湯を見ていると、様々なメーカーから販売されていることが分かります。

 

 

この商品のように「満量処方」と書いている物もあれば、そうでは無いものもあります。

 

ではその違いは何なのか、そしてどれを選べばお得なのか、探ってみました!

 

ただしここでは、

 

  • アマゾンで購入出来るメーカーのみ
  • アマゾンでの価格

 

にて比較しています!

 

※アマゾンは多くのメーカーを扱っているので、ドラッグストアで扱っている物と大差ないと思います

 

 

オススメを結論から言うと・・・

ドラッグストアでも売られているであろう、ツムラ・クラシエ・坂本漢方・第一三共といった代表的な葛根湯の「値段と生薬エキスの含有量」から、オススメは「阪本漢方の葛根湯エキス顆粒」です。

 

 

選んだ基準としては、

 

  • エキス含有量
  • 値段

 

の2つです。

 

 

エキス含有量について!

理論上、含まれる生薬量が多い方が薬として強力です。

 

「葛根湯」と言っても、実は4種類の処方の仕方があります。

 

それら4つは、含まれる生薬の種類は同じですが、各生薬が配合される量に差があります。

 

 

カッコン

8.0g

4.0g

4.0g

4.0g

マオウ

4.0g

4.0g

3.0g

3.0g

タイソウ

4.0g

3.0g

3.0g

3.0g

ケイヒ

3.0g

2.0g

2.0g

2.0g

シャクヤク

3.0g

2.0g

2.0g

2.0g

カンゾウ

2.0g

2.0g

2.0g

2.0g

ショウキョウ

1.0g

1.0g

2.0g

1.0g

合計(全量)

25g

18g

18g

17g

 

この表から見てもわかるとおり、葛根湯と言っても処方の仕方によって微妙に差があります。

 

市販薬としても有名な「ツムラ・クラシエ・坂本漢方・第一三共」を調べたところ、

 

  • ツムラは「C」の処方
  • それ以外は「A」の処方

 

を元にしているということが分かりました。
(あくまでも調べた商品の範囲でのお話です)

 

ここで、「ではツムラ以外で安いのを選べばいいんだね?」と思ってしまいますが、もう一点見るべきポイント、「エキス使用量」があります。

 

 

満量処方に注目!

パッケージに「満量」の記載がある物と無い物がありますが、この違いは「生薬から抽出したエキスをどれだけ使っているか」の違いです。

 

たとえば25gの生薬を使っていても、

 

  • 「満了処方」であれば抽出エキス全部
  • 「1/2処方」であれば半分の量のエキス

 

となり、エキス含有量に2倍の差がひらきますが、これは副作用のリスクを下げるという目的などから減らされています。

 

ということで、理論上は「25gかつ満量処方」が一番効果が高いと言えます。

 

 

値段と照らし合わせてみると・・・

ということで、有名な商品11種類(顆粒タイプ7種類、錠剤1種類、ドリンクタイプ3種類)を比較してみました。

 

※薬局でも前面に置かれており、アマゾンでも扱われている商品です

 

その結果、

 

  • 顆粒タイプ4種類
  • ドリンクタイプ3種類

 

が「25gかつ満量処方」であることが分かりました。

 

なので、これらの値段を比較してみます。

 

配合量は変わらないので、見るべきポイントは「1日の値段(価格)」で良いと思います。

 

ちなみに先に述べておくと、ドリンクタイプは「1日あたりの値段」が高いため、後で記載しています。

 

 

阪本漢方製薬

阪本漢方の葛根湯エキス顆粒

阪本漢方製薬

阪本漢方の葛根湯エキス顆粒2

クラシエ漢方

葛根湯A

第一三共

カコナール2葛根湯顆粒[満量処方]

カッコン

8.0g

8.0g

8.0g

8.0g

マオウ

4.0g

4.0g

4.0g

4.0g

タイソウ

4.0g

4.0g

4.0g

4.0g

ケイヒ

3.0g

3.0g

3.0g

3.0g

シャクヤク

3.0g

3.0g

3.0g

3.0g

カンゾウ

2.0g

2.0g

2.0g

2.0g

ショウキョウ

1.0g

1.0g

1.0g

1.0g

合計(全量)

25g(満量)

25g(満量)

25g(満量)

25g(満量)

         
1日服用量 1日3包 1日2包 1日3包 1日2包
値段

12包
⇒578円

21包
⇒889円

6包
⇒672円

12包
⇒1054円

6包
⇒696円

12包
⇒1082円

1日の価格

12包
⇒144円

21包
⇒127円

6包
⇒224円

12包
⇒263円

6包
⇒232円

12包
⇒180円

 

これを見ると、圧倒的に「阪本漢方」が安いことがわかります。※価格変動によって変わることもあります

 

ちなみに「阪本漢方」の2種類の違いは、1日の服用回数の違いです。

 

次にドリンクタイプですが、上でも述べた通り値段が高いです。

 

表にはしませんが、以下の通りです。

 

ツムラ漢方葛根湯液

1日あたり618円

 

第一三共カコナール2(液体タイプ)

1日あたり495円

 

クラシエ葛根湯液U

1日あたり322円

 

※クラシエが安いのは、2016年11月現在、アマゾンにおいて割引率が高いからです(変動することが考えられます)

 

ということで全11種を調べましたが、基本は以下の7種類(25g満量処方)のものを選ぶと無難でしょう。

 

 

25gかつ満量処方のもの(顆粒タイプ)

 

 

 

 

 

 

25gかつ満量処方のもの(ドリンクタイプ)

 

 

 

 

 

 

 

なお、それ以外に調べた結果は以下の通りです。

 

クラシエ葛根湯エキス顆粒

1/2処方であり、1日あたり118〜240円

 

クラシエ葛根湯エキス顆粒S

3/4処方であり、1日あたり143〜238円

 

クラシエ葛根湯エキス錠

1/2処方であり、1日あたり90〜210円

 

ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A

2/3処方であり、1日あたり111〜166円

 

※値段の開きは、内容量による違いです

 

上でも説明のとおり、副作用等を考慮して「満量ではないタイプを選択すべきタイミング」もあると思いますので、薬剤師に確認してみましょう。

 

 

コンビニで販売されているの?

「リポビタンD」や「ウコンの力」が置いてある棚に置かれていそうなイメージですが、葛根湯はコンビニで販売されているのでしょうか?

 

結論から言うと、葛根湯は「第2類医薬品」なので「登録販売者」が居れば、コンビニでも扱っている可能性があります

 

【登録販売者とは?】

それまで薬剤師にしか認めていなかった一般用医薬品の販売でしたが、新しくその一部を販売できる資格者として登録販売者が認められ、2008年春より都道府県による試験が実施されています。

〜中略〜
登録販売者の資格があるからといって、全ての医薬品の販売が認められるわけではありません。登録販売者が販売できる一般用医薬品は、第二類および第三類医薬品に限定されているものです。
引用元:http://www.torokuhanbaisya.com/about/about.php

 

ただし、いくつかのコンビニを回って確認しましたが、筆者の回った範囲では扱っているコンビニはありませんでした

 

似たような商品である「カコナール滋養内服液(医薬部外品)」などはセブンイレブンなどでも見かけましたが、こちらは生薬の含有量が少ないため、効果を求めるのであればきちんとした「葛根湯」を購入された方が良いでしょう。

 

※医薬部外品の商品に効果が無いと言いたい訳ではありません

 

 

続いては、
「葛根湯の飲み方」についてです!

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葛根湯の飲み方は?食後でもOK?

葛根湯は基本的に空腹中に飲む薬です。

 

したがって

 

  • 食前(食事の二時間前ぐらいまでに)
  • 食間(食事と食事の間)

 

のいずれかに飲むのが良いとされています。

 

しかし、なぜ漢方薬は空腹時に飲んだ方が良いとされているのでしょう?

 

食後じゃダメ?空腹時に飲んだ方が良い理由

食後に飲んでも効果がゼロになるというわけではありませんが、空腹時の方が副作用が少なく、より効果が高いと考えられています。

 

その根拠となるのが「アルカロイド」と「有機酸」の存在です。

 

アルカロイドとは植物などに含まれている成分で、高い薬効がある反面で副作用が強く、過剰摂取すると毒性を示すという特徴があります。

 

アルカロイドは塩基性(アルカリ性)なので、胃の中が酸性になると吸収率が悪くなります。

 

空腹時は胃の中が酸性に傾いているので、アルカロイドの毒性が弱まるという理屈です。

 

ちなみに葛根湯には「麻黄」という成分が含まれていますが、これには “エフェドリン” というアルカロイドが含まれています。

 

エフェドリンは興奮作用を持つ成分で、過剰摂取するとイライラや、皮膚にかゆみ・発赤が起こることがあります。

 

また一種の神経毒なので、肝臓にも負担がかかってしまうのです。

 

一方の「有機酸」というのはビタミンやアミノ酸には必ず含まれている成分であり、こちらも有効成分として高い健康効果があります。

 

例えばクエン酸やリンゴ酸、コハク酸などは、漢方でも良く知られる有機酸の例になります。
(いずれも疲労回復や代謝向上に効果があります)

 

これらは名前の通り酸性ですので、胃の中が酸性だと吸収率が上がります。(上で説明のとおり、空腹時は酸性に傾きます)

 

有機酸は穏やかな作用なので、アルカロイドとは逆に吸収率をあげた方が良いということになります。

 

こうした理由から、漢方薬は空腹時に飲んだ方が良いとされているのです。

 

ただし、これらはあくまでも理論上のお話です。

 

筆者は鼻炎や蓄膿症で漢方薬を長年飲んでいましたが、漢方の専門医いわく「飲み忘れずに飲み続けることが何より大切なので、飲むタイミングはそこまで気にする必要は無い」ということでした。

 

「飲むタイミングがズレたからと言って飲まないよりは、一日の服用量は飲んだ方が良い」というのが、担当医の考え方でした。

 

ちなみに、食後に葛根湯を飲んだからといって、副作用のリスクが上がるとは考えにくいと個人的には思います。
(可能性があるのであれば、添付資料に記載があるハズです・・・)

 

ということで、どこまでの差が出るかは分かりませんが、基本は空腹時に飲むようにしましょう!

 

では続いて
「葛根湯に副作用はある?」という点についてです。

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眠気などの副作用はある?

漢方薬なので副作用については心配していないという人が多いのですが、医薬品に指定されている以上ゼロではありません。

 

 

主な副作用

  • 胃の不快感
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 動悸
  • 息切れ
  • 不眠
  • 多汗
  • いらいらする
  • 発疹
  • 発赤
  • かゆみ
  • 尿が出にくくなる

などがあります。

 

なお、葛根湯の副作用として「眠気」は挙げられていません。

 

 

重篤な副作用として

  • 偽アルドステロン症(血圧の上昇、体重増加、むくみ、脱力感など)
  • 肝機能障害

 

などが報告されています。

 

合成薬ほど強くはないのですが、これらの副作用が出たら使用を中止して、薬剤師か医療機関に相談するようにしてください。

 

 

あまり向いていない人は?

以下の人には向いていない薬ですので、注意してください。

  • 虚弱体質の人
  • 発汗の多い人
  • 胃腸の調子が悪い人
  • 心臓病の人
  • 高血圧の人
  • 脳卒中の既往がある人

などです。

 

特に胃腸障害、心臓病、高血圧症、脳卒中の既往がある人は、自己判断で服用しない方が良いでしょう。

 

 

 

では続いて
「妊婦および授乳中の服用」についてです。

 

妊婦及び授乳中に飲んでも問題ない?

特に妊婦が服用して重大な副作用が出たという報告はありませんし、実際に妊娠中に風邪を引いた場合には病院で葛根湯が処方されることもあります。

 

しかし、注意しなければならないのが、高血圧や甲状腺に問題がある妊婦さんです。

 

葛根湯の副作用には「偽アルドステロン症」というのがあります。

 

血液中のアルドステロン値が高くなくても、アルドステロン症と似たような症状である

 

  • 血圧が上がる
  • 甲状腺機能亢進が起こる
  • 心臓に負担がかかり動悸や息切れを起こす

 

などが発症する危険性が高まります。

 

これは「甘草」という生薬がもたらす副作用ですので、血圧が高い人や甲状腺に問題がある人、または妊娠後期でいつ産気づいてもおかしくないという状態の時は、控えた方が良いでしょう。

 

心配ならば主治医に相談の上で服用するようにしてください。

 

また、妊娠中の不定愁訴(マタニティブルー)でも症状を悪化させるリスクがありますし、もともとが体力のある人向けの処方ですので、虚弱体質気味の妊婦さんにはあまり向いていない薬と言えるでしょう。

 

 

飲み合わせや禁忌はあるの?

まず第一に、

 

  • 持病がある人
  • 市販薬も含めて服薬治療中の人

 

いずれかの場合は、葛根湯を購入および処方される前に、医師か薬剤師に「今服薬中の薬や病名」を伝えるようにしてください。

 

常に「お薬手帳」を持ち歩くと良いでしょう。

 

お薬手帳は処方薬以外にも、市販薬を購入した時にそのパッケージや能書を貼っておくと何かと便利です。

 

飲み合わせとして注意しなければならないのが、「甘草」を含んだ他の漢方薬との併用です。

 

甘草には「副作用」でも説明した

 

偽アルドステロン症

 

という毒性を示す場合があります。

 

甘草にはこのアルドステロンと同じような働きをする成分が含まれており、過剰摂取するとアルドステロン値が高くないにもかかわらず、アルドステロン症と同じような症状をきたす場合があります。

 

これが偽アルドステロン症です。

 

アルドステロンが過剰分泌されると、高血圧や甲状腺機能亢進、心臓への負担などの健康被害が出る可能性があります。

 

この作用で最も高頻度に現れるのが高血圧状態ですので、高血圧を指摘されている人は医師に相談してから飲むようにした方が良いでしょう。

 

その他にも投与時に慎重を要するケースとして

 

  • 麻黄を含む他の漢方薬
  • エフェドリン製剤を投与中の人
  • 病中、病後の衰弱期の人
  • 腎臓病の既往がある人
  • 排尿障害のある人
  • 甲状腺機能亢進症の人

 

などが指摘されています。

 

そもそも葛根湯に効果はあるの?個人的な意見!

先日、朝日新聞DIGITALにて「風邪のひきはじめに葛根湯は効くか?」という記事がありました。

 

葛根湯と総合感冒薬を飲んだそれぞれの人において、悪化した人数を比較しています。

 

そして、どちらも約25%が悪化したという結果が出ているのですが、

 

〜上略〜

漢方薬に詳しい専門家がきちんと患者さんを診察し、葛根湯に合った証の患者さんだけを選んで臨床試験をすれば、別の結果が出たかもしれません。それはそれで価値のある研究でしょう。ただ、薬局で葛根湯や総合感冒薬を買う患者さんは、漢方薬の専門家じゃありません。

〜中略〜

結論を言うと、風邪のひきはじめに飲んで風邪の悪化を予防すると証明された薬はいまのところありません。葛根湯でも総合感冒薬でも、あるいは薬を飲まなくても、おそらく大差はありません。つらい症状が出ていない段階では、病院を受診しなくてもかまいません。むしろ、インフルエンザなどの他の病気をうつされるかもしれませんので、あまりお勧めしません。

記事引用:http://www.asahi.com/articles/SDI201612094378.html

 

というように結論付けられていました。

 

ここで、

 

「漢方薬に詳しい専門家がきちんと患者さんを診察し、葛根湯に合った証の患者さんだけを選んで臨床試験をすれば、別の結果が出たかもしれません。」

 

という一文は、割と大切だと思っています。

 

というのも私自身、葛根湯を使うキッカケとなったのは、蓄膿症(鼻の病気)に漢方薬が非常に効いた過去があるからです。

 

蓄膿症に良いとCMで流れている小林製薬の「チクナイン」を飲んでみましたが、私には全然効きませんでした。
(ロングセラー品なので、もちろん効く人もたくさんいると思います)

 

しかし漢方専門医で脈や舌の状態を診てもらい、これまでの状況を説明した上で処方された漢方は、非常に効きました。しかも、飲み始めて3日もしない間に効果が感じられました。

 

私は漢方に対しては半信半疑でしたが、長年苦しんだ症状がすぐに引いた時は、さすがに信じざるを得なかったです。

 

そしてこの経験があったからこそ、「証が合うかどうか」という点が大切なのが分かりました。

 

上記の記事では、最終的に「葛根湯でも総合感冒薬でも、あるいは薬を飲まなくても、おそらく大差はありません」と締めくくっていますが、証があっていれば、総合感冒薬より効くと個人的に感じています。

 

私自身、葛根湯の場合は市販品を購入しているため、証がしっかりと合っているかは判断できませんが、実際に総合感冒薬より効いている経験からも筆者は葛根湯派です。

 

また、葛根湯がかなり効いた!という声が周りでも多い点をみても、個人的には葛根湯の方が効くと思います。

 

※葛根湯は少し特殊なイメージがあるため、意外と効いた!という意味で声を挙げる人が多い可能性もあります。

 

ただし、葛根湯にしろ総合感冒薬にしろ、風邪ウイルスを殺菌するわけではなく、あくまでも出ている症状を抑えてくれるという点では違いは無いと思います。

 

ですが、どちらかを選ぶのであれば、個人的には葛根湯の方がオススメです。

 

まとめ!

いかがでしたでしょうか?

 

葛根湯は風邪の引き始めには非常に効く漢方ではありますが、妊婦さんなど証が合わない人もいます。

 

当記事はあくまでも参考に、薬剤師の方にもアドバイスを貰って正しく服用しましょう。

 

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