オノンカプセル/ドライシロップ(プランルカスト)の効果と副作用!

花粉症・鼻炎のオススメ市販薬

オノンカプセル/ドライシロップ(プランルカスト)の効果と副作用!

このページでは

 

  • オノン(プランルカスト)ってなに!?
  • オノンの特徴(効果など)!
  • 抗ヒスタミン薬との使い分け方!
  • ジェネリックや市販品はあるの?
  • 用量・用法について!
  • 副作用
  • なんでこの薬が効くの?

 

という点を、どこよりもわかりやすく説明しています。

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オノン(プランルカスト)とは!?

まずはオノンの概要から簡単に説明しましょう!

 

オノンとは1995年、小野薬品工業から発売された薬の名前です。

 

このオノンという名前は、「小野薬品工業」という会社名からとってつけられたとされており、社名を背負って登場した薬です。

 

種類としては

 

  • 「オノンカプセル」
  • 「オノン錠」
  • 「オノンドライシロップ」

 

などがあります。

 

含まれている成分名としては「プランルカスト水和物」であり、その名前をそのまま使い、ジェネリック医薬品として

 

  • 「プランルカスト錠」
  • 「プランルカストカプセル」

 

などが現在も流通しています。

 

このオノンは、世界で初めて市場に出た抗ロイコトリエン薬と言われています。

 

※ロイコトリエンについては後ほど説明します

 

 

では続いて
「オノンの特徴・効果」について説明しましょう。

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オノンの特徴と効果について!

オノンが発売された時は、適応する病気が「気管支喘息」のみでしたが、2000年より「アレルギー性鼻炎」も適応となりました。

 

繰り返しになりますが、この薬は「抗ロイコトリエン薬」です。

 

ロイコトリエンとは、ヒスタミンと同じようにアレルギーを引き起こす物質です。

 

ヒスタミンとは?
体内に存在する「アレルギー反応を引き起こす物質のひとつ」であり、一番メジャーなものです。

ヒスタミンに対しても抗ヒスタミン薬と呼ばれる「アレグラ」や「アレジオン」などアレルギー性鼻炎等への薬が販売されています。

 

ロイコトリエンは「気管支平滑筋」と呼ばれる気管支の筋肉の一部を収縮させる作用があり、喘息の症状を発現させます。

 

また、鼻粘膜を腫れあがらせ、炎症をひきおこし、鼻づまりをおこします。
それに対して、オノンはこの「ロイコトリエン」の働きを抑えることで、

 

  • 気管支平滑筋の収縮を抑え、喘息の症状を改善する
  • アレルギー性鼻炎の鼻づまりなどを改善する

 

という効果が期待できます。

 

ただしオノンは毎日服用することで効果のある薬であり、喘息発作を鎮める薬ではありません。

 

従って、服用中に喘息発作が起きてしまった時は、気管支拡張薬やステロイド薬で発作を鎮めるほうが早く効き、効果的です。

 

ということで、オノンは普段から飲むことで効果的な薬ですが、オノンには大きなメリットがあります。

 

 

オノンのメリット!

オノンのメリットとして、

 

眠気が非常に少ない 

 

という点が挙げられます。

 

上でも説明した「抗ヒスタミン薬」の副作用で代表的なものに「眠気」があります。

 

しかし、抗ロイコトリエン薬のオノンには、眠気の副作用はほとんどありません

 

オノンの添付文書によると眠気は0.4%と、限りなくゼロに近い発生率でした。

 

このようなことから、花粉症などの薬で眠気を避けたいという場合、オノンを選択するという方法もあります。

 

ただし症状を改善する際には、オノンだけでは改善できないデメリットがあります。

 

 

オノンのデメリット!

眠くならないのであれば、

 

「抗ヒスタミン薬ではなくて、オノンで良いじゃないか」

 

という声が聞こえそうですが、そうとも限らないのです。

 

実はオノンは、鼻づまりには良く効くのですが、

 

  • 鼻水が出る
  • くしゃみ
  • 目のかゆみ

 

というような症状の改善にはあまり効果がなく、この点に関しては抗ヒスタミン薬の方が改善率が高いと言われています。

 

従って、上記のような症状にお困りの場合は、抗ヒスタミン薬とオノンの併用によって症状の改善をはかるのが良いとされています。

 

 

「抗ロイコトリエン薬」と「抗ヒスタミン薬」の使い分け!

ついでにもう少しだけ詳しく、この2つの使い分け方を説明しておきます!

 

上の説明のとおり、2つともアレルギー症状を抑制しますが、それぞれ症状の改善方法(作用)が違います。

 

したがって、花粉症の症状によって使いわけると非常に効果的です。

 

 

鼻づまりの症状が強い時

この場合は、オノンなどの「抗ロイコトリエン薬」が適しています。

 

ロイコトリエンは血管拡張作用があります。

 

鼻の血管が拡張してしまうと、鼻粘膜が腫れ、鼻づまりがおきます。

 

したがって、鼻づまり症状を改善するのに一番ふさわしい薬は、ロイコトリエンにアプローチをかけてくれる「抗ロイコトリエン薬」です。

 

 

鼻水やくしゃみが頻繁に出る時

この場合は、抗ヒスタミン薬が適しています。

 

ヒスタミンは鼻粘膜にある知覚神経を刺激し、くしゃみや鼻汁の分泌を誘発します。

 

従って、このような症状の時は、抗ロイコトリエン薬よりは抗ヒスタミン薬を選択します。

 

花粉症の症状の一つでもある「目のかゆみ」は、抗ヒスタミン薬がよく使用されています。

 

従って、抗ロイコトリエン薬と抗ヒスタミン薬の併用は有効であり、相互作用もないため、医師たちが両方を処方することはよくあります

 

 

 

では続いて
「オノンの種類(ジェネリック品や市販品)」について説明しましょう。

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オノンの種類(ジェネリックなど)と市販品について!

まず、オノンの成分である「プランルカスト水和物」が含まれた市販品は、2016年現在販売されていません。
(当サイト調べ)

 

また、上でも挙げたとおり、オノンにはジェネリック品をあわせていくつか処方されていますので、紹介します。

 

オノン製品

ジェネリック(後発薬)ではない、普通のタイプです。

 

  • オノンカプセル112.5mg (プランルカストが112.5mg含まれている)
  • オノンドライシロップ10%

 

 

ジェネリック薬品

ジェネリック薬品は色々な製薬会社が販売していますが、成分や含有量は変わりません。

 

  • プランルカスト錠112.5mg
  • プランルカストカプセル112.5mg
  • プランルカストドライシロップ10%
  • プランルカストDS10%(ドライシロップの略称)

 

このように、ジェネリック品にはカプセルと同量の錠剤があります。

 

 

 

ではつづいて
「オノンの用量・用法」について説明しましょう!

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オノンの用量・用法について!

オノンは薬の形体によって服用の仕方がことなります。

 

カプセル・錠剤の場合

成人:オノンカプセルおよび錠剤を1日、4つ(プランルカスト水和物450mg)飲みます。
タイミングは朝食後と夕食後の計2回に分けて服用します。
なお、年齢・症状により増減することがあります。

 

オノンドライシロップの場合

小児は、オノンドライシロップ10%を服用します。吸入器を使用できない乳幼児などにも有効です。

 

 

 

では続いて
「オノンの副作用」について説明しましょう!

 

オノンの副作用について

抗ヒスタミン薬のような眠気もなく、副作用の少ない薬と言われています。

 

それでも副作用は皆無ではありません。

 

一番、注意が必要で重大なオノンの副作用は、頻度は不明ですが、アナフィラキシーショックです。

 

アナフィラキシーショックの症状ともいえる呼吸困難、血圧低下等が見られないか注意が必要です。

 

また、白血球、血小板減少、間質性肺炎等がまれに起こる可能性があると報告されています。

 

その他、注意点として以下も挙げられます。

 

 

チャーグストラウス(Churg-Strauss)症候群を引き起こす

アレルギー性肉芽腫血管炎とも言われています。

 

臓器を張り巡っている血管に炎症がおきるため、臓器の機能が低下します。

 

そのため、発熱、体重減少、痺れ、関節痛のような症状がみられ、喘息や鼻炎等アレルギー症状も出現します。

 

オノンをはじめとする抗ロイコトリエンを服用中で、ステロイド内服薬を減らしたり中止したりした時に発症しているようです。

 

好酸球が増加すると発症しやすくなるようで、オノンなどの抗ロイコトリエン薬を服用中は、好酸球の増減やしびれや筋肉痛等の有無にも注意が必要です。

 

うつ病、自殺願望が出現

オノンなどン抗ロイコトリエン薬の服用との関連性は明らかにされてはいませんが、

 

  • うつ病
  • 自殺願望
  • 攻撃的な行動

 

が服用中に見られたとの報告があり、精神症状の出現にも注意をし、観察をしていく必要があります。

 

 

 

では次に、
「オノンってなぜ効くの!?」という点を論理的にわかりやすく説明しましょう!

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オノン(プランルカスト)ってなぜ効くの!?

すこーしだけ難しい話になりますが、そもそもこの薬がなぜアレルギー反応に効くのか、順を追って説明しましょう!

 

 

アレルギーが起こるのを阻止する!

まず花粉などのアレルゲン(アレルギーを引き起こす異物)が体内に入ると、肥満細胞と呼ばれる部分にある「IgE抗体」に引っ付きます。

 

このタイミングでロイコトリエンが分泌されます。

 

そしてロイコトリエンは、ロイコトリエン受容体に結合し、アレルギー反応をひき起こします。

 

オノンのような抗ロイコトリエン薬は、薬がロイコトリエン受容体に張り付くことで、ロイコトリエンが受容体に結合できない様に阻止します。

 

その結果、ロイコトリエンはアレルギー反応を起こすことができないまま、失活していきます。

 

このような経過を辿って、花粉症、気管支喘息などの症状を抑えます。

 

ちなみに「肥満細胞」は皮膚や粘膜など体内のさまざまな組織に分布しており、ヒスタミンやロイコトリエンなどアレルギーを起こす物質を生成します。

 

また、「IgE抗体」は、免疫に関与しているたん白質のことであり、肥満細胞に付着しています。

 

アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患のある人は、IgE抗体の数値が高くなる傾向があります。

 

 

血管の透過性を抑える作用がある!

なんのこっちゃ!という声が聞こえてきそうですが、なるべく分かりやすく説明したいと思います。

 

まず「血管の透過性」についてです。

 

通常、水や分子の小さい物質は血管を容易に出入りできます。

 

しかし、それ以外は血液の中を入ったり出たりすることはできません。

 

ところが、アレルギ―反応が起きてしまうと、血管内に存在しているはずの白血球や様々な分必物が血管の外に飛び出してしまい、その結果むくみなどが生じてきます。

 

これが「血管の透過性の亢進」です。

 

※亢進とは、高い度合いまで進むという意味です

 

もちろんアレルギーを起こす物質である「ロイコトリエン」は血管の透過性を亢進する物質です。

 

したがって抗ロイコトリエン薬によって血管の透過性を抑え、むくみなどの症状を抑えることがでるのです。

 

 

 

では最後に、
「アレルギー症状を抑えるには?」について説明しましょう。

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アレルギー症状を抑えるには!?

以上のとおり、オノンは基本的には大きな副作用もなく、使いやすい薬として現在も使用されています。

 

しかし、アレルギーに関しては眠気を抑えつつ、効果も高い「第二世代の抗ヒスタミン剤」が市販でも販売されています。

 

例えば、アレジオンアレグラも元々は処方薬でした。

 

筆者は通年鼻炎・蓄膿症であることから、それら一般薬についても多くを試し、効果と副作用を比較しております。

 

鼻炎(鼻水,鼻づまり)花粉症,風邪に効くおすすめ市販薬ランキング

 

また、薬に頼らない対処法もわかりやすくまとめています。

 

即効!鼻水を止める方法&鼻づまり解消法!ツボ押しの効果とは

 

当サイトを通して、少しでもあなたの鼻をスッキリとさせる手助けが出来れば幸いです。

 

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